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【工場】エモい廃墟、奥多摩の超巨大要塞の夕景を歩く | イオ子の不思議なB級スポット。

こんにちは、studio iota labelの前田紗希(@nagareruiota)です。

廃墟って、どうしてこんなに私たちの心を掴むのでしょうか?

以前特集した、魅せる廃墟 奥多摩湖ロープウェイ
崩れそうで崩れないまま時間を感じさせる建物だからこそ、惹きつけられます。

同じように、ある種の工場風景もまた私たちの心を掴むひとつ。

特に昔ながらの工場が時間が経って、現役だけれど風格さえ感じられる様になったら、とてもフォトジェニックではありませんか。

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日本で標高が最も高いJRの駅は、長野県の野辺山駅(1,345.67m)ですが、

東京都内のJRの駅のうちもっとも標高が高い駅をご存知でしょうか?



青梅線の最終地点、

奥多摩駅。

標高は、なんと343m!
東京タワー(351m)の上にいるような高さです。ちなみに東京駅は標高3m。

このため「気温は東京都心から10度も低い」そうです。」そうです。

都内JRの駅のうち、もっとも高く、もっとも西の場所に存在している奥多摩駅の、古き良きロッジ風の駅舎は、「関東の駅百選」に選ばれています。

そんな奥多摩に「廃墟」みたいな工場があると聞き、訪れてみました。

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駅前にそびえる工場の大きさに驚く。

のどかな駅から突然! 要塞が現れました。

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駅を背にして右。奥多摩町役場方面に進むと、
日原川に面した巨大な『奥多摩工業 氷川工場』の姿が見えます。

工場渓谷のコントラストは、他ではめったに見られないのではないでしょうか。

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橋の右手側に広がる錆色の光景に驚かされることでしょう。
ツーリングに来ているカップルが、バイクを停めて写真を撮っています (⺣◡⺣)♡*

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橋を渡って右折。日原川の釣り場、「氷川国際ます釣り場」に向かいます。

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ここまで駅から徒歩3〜4分ほど。

石灰石輸送が主目的で建設された青梅線の歴史とは?

そもそもなぜ奥多摩の山間に、しかも駅の近くにこんな工場があるのでしょうか?

実は青梅線自体が、この奥多摩工業が計画した鉄道なのです。

奥多摩で採れる石灰石を消費地まで運ぶべく、鶴見造船、浅野セメント、日本鋼管、の三社が出資して設立されたのが青梅線の前身、「奥多摩電気鉄道」という会社。

ところが、奥多摩電気鉄道は建設中の未成線のうちに国鉄に買収されてJR青梅線となったため、広く世にその名を知られる事なく現在に至っています。(結果として同年に、現在の青梅線として全線が開業する運びになりました。)

奥多摩電気鉄道は「奥多摩工業」に社名を変えて、石灰石の採掘と運送会社として現在に至ります。

そんな経緯から、「東京アドベンチャーライン」の愛称が付けられている青梅線は、

現在のような風光明媚な観光路線なだけではなく、

多摩地方を中心とした半世紀にわたる 石灰産業の主導で行われた鉄道事業 という歴史を辿っています。

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フォトジェニック!氷川国際ます釣り場からの夕景。

氷川国際ます釣り場に到着。肌寒くなってきました。

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この辺りからエモい夕景が広がっています!いきますよ?


錆びた鉄 複雑なパイプ。写真に収まらないほど広い!

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山奥に建てられた秘密のアジトのようですが、現役稼働中の工場です。

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足元には日原川の清流、水が澄んでいて綺麗。下流方面から月が昇ってきました(^-^)

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上流には産業遺産の廃線跡。

反対の上流に目をやると、工場の端から廃線跡のような高架が伸びています。これは「水根貨物線」跡だそうで、実質廃線状態の休止路線。奥多摩に残る歴史を感じます。

「水根貨物線」は小河内ダムを建設するときに、セメントや川砂、建設資材を運ぶ目的で建設された東京都水道局の専用路線です。

ダム完成後は休止線となり、現在は奥多摩工業の所有となっています。

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奥多摩・廃線跡を巡る


おつかれさまでした

奥多摩駅から氷川国際ます釣場まで、公式サイトによると徒歩5分と記載されています。

歩いてすぐの場所に「奥多摩温泉もえぎの湯」や「氷川キャンプ場」などもありますので、奥多摩駅周辺エリアを楽しむことができる非常に便利な立地♪

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50台まで収容の無料の駐車場があります。

こちらは初秋シーズンに私個人が体験したことなので、あくまで参考ということでお願いします。

みなさまにとって、良い旅となりますように。
Have a nice trip♪

□ライター 前田 紗希
東京都品川区うまれ。作曲家、ドラマー、RECエンジニア。
3歳より「心から出て心に還る音楽を」という教えのもと、裸足で畑を耕すところから培う教室でクラシックピアノを習う。また、キャンプ生活などを通して美術をする教室にも通うなど、自然とのふれあいの中で学び、育つ。国立音大附属中学ピアノ科を経て、国立音大附属高校で学内オーケストラに参加。
国立音楽大学作曲科へ入学、中学から始めたドラムに没頭する。バンド活動でデビューを経て国外や離島での演奏にモデルチェンジ。ロンドン、ベルリン、ニューヨークで演奏を積む。
25リットルのリュックとドラムスティックで世界一周後、旅と音楽と食を繋ぐレーベル「studio iota label」を設立。音楽療法など9つの事業を展開中。牛乳とじゃがりこが好き。


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【studio iota label】

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日本の音楽レーベルstudio iota labelではCDの制作・販売、WEBコンテンツの発信、企業のWebライティング、動画BGM製作、アーティストやお店などの写真撮影、作曲・編曲事業、レコーディング・ミックス事業などを行っています。


前田紗希×tachibana【PRIMAVERA Official Music Trailer】ポストロック /ピアノインスト 30秒CM

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