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沈んでいく

目眩が酷くなるばかりだ。
こんな夜は酔って沈んでいくに限る。
無論これは自論だ。

まぁ、体調的なものじゃなく、精神的な目眩なんだけれども。

最近黄泉との境界が余りにも曖昧な気がしてきて、夏の陽炎に手招かれそうで怖い。


カゲロウの成虫は1〜2日しか生きれないものが多いそうだ。
僕は何年生きたかな。少なくとも大人にはなってしまったかな。


まあ何だか最近はきっと色んな要因で沈んで消えてしまいそうな日々を過ごしている。

こんな夏の夜は初めてな気もするし、極当たり前に過ごして来た気もする。
唯まぁ何処にもいけやしないのだと、腐る前に遠くへ行くべきだとは、分かっているのだが。

少し暗い話だが、昔読んだ漫画で、月の光が夜の海に道のように連なっているのを見た。
夜の海は、なんだか温かくて柔らかくて気持ち悪くて怖い。

僕は夜の波に、たった刹那を生きるカゲロウの様に潮溜まりで野垂れ死なないことを切に願う。

僕はただ願う。何かを描くのはそのあとなのかもしれない。

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