韓国のAI半導体チップ開発スタートアップ、RebellionがシリーズBの資金調達を実施中
韓国のAI用半導体チップを設計・開発するスタートアップ、Rebellionが2023年末にかけて総額100百万米ドルの資金を調達するとの記事を見つけた(上記リンクご参照)。シリーズBの資金調達で、Pre-Moneyの評価額は500百万米ドルに上るとのこと。
Rebellion概要
企業ウェブサイト:https://rebellions.ai/?ckattempt=1
本社所在地:韓国、ソウル
2020年創業
CEO: Sunghyun Park(MIT卒、サムスンモバイル、SpaceXやモルガン・スタンレー等での勤務経験あり)
現在の資金調達ラウンド:シリーズA
主な投資家:Kakao Ventures, Pavilon Capital, KT Corp, KB Investment, Shinhan Capital, Korea Development Bank
事業概要:AI用の半導体チップの設計、開発、供給を行う。
競合他社:Groq Inc. 、Tenstorrent Inc. そしてNvidia Corp.
2.興味を持った点
競合のAI半導体チップ対比、レイテンシーが小さい:会社ホームページによれば、NVIDIAのチップよりもレイテンシーは小さい。当社の技術がそこまで優れていることが検証できれば、少なくとも技術面においてはNVIDAIキラーになる可能性を秘めている。
韓国政府からの支援が見込まれること:韓国政府は2030年までの国産AIチップ設計産業を拡大させるべく、約615百万米ドルの支援基金を設立している。ハードウェア関連スタートアップは巨額の資金調達が必要になる中、国が同業界の支援を表明しかつ予算まで確保していることはポジティブ。
あとは、このレイテンシーがどの程度顧客にとって差別化要素となるのか、おそらくサムスンやハイニックス等と協働してAI半導体チップの設計そして製造を行っていくのだろうが、そのプロダクトローンチまでのロードマップの具体性と、そもそもの市場ニーズの存在が確認できれば面白いスタートアップだと言う印象を受けた。