見出し画像

「自分の成長のために頑張る」と言った新人が批判を浴びた件について考える

つい最近、4月から5月末までの会社の集合研修を終えて正式に新入社員が部署に配属となった。

新入社員が配属すると常に「今年の新人は・・・」とかいきなり評論し出す人が多いのは何故だろうか。そして、特に「今年の新人はとんでもないのがいた(悪い方の意味で)!」という話を嬉々とした表情でする人が多いのは何故なのだろうか。恥ずかしながらモンスター新人の言動に対して評論す流時間も余裕も無く、目の前の仕事に集中している。

そんな注目を浴びる新人たち。

私の部署に配属された新人の方は、自己紹介の際、

「これからどんどん成長をしていきたいです。よろしくお願いします」

と元気いっぱい挨拶をした。

私の部署の先輩はこの「成長したい」という言葉が勘に触ったらしく、その数日後のランチの際に下記のような文句を曰っていた。

「仕事というのは自分のためにすることではない。会社そして社会に貢献することが仕事をする目的であって、自分のためではない。仕事をする上での主語が『自分』になっているのがまだまだ甘い」

そこにいた者は一同、「なるほど」的な相槌を打ったものの、よく考えれば「自分のために仕事を行うこと」が「会社や社会に貢献すること」に結果的につながることだって十分考えられるはずである。

「自分のために仕事を行う」と「会社や社会のために仕事を行う」は決して重なり合わないベン図ではなく、両者がきちんと重なる合う箇所は存在する。

むしろ「自己実現なんて考えたらダメだ。他者貢献を考えろ」と言っている方が視野狭窄であろう。

ここで、世界のトヨタの会長、豊田章男氏の言葉を載せておきたい。

「皆さんは、自分のために、自分を磨き続けて下さい」

何かと注目そして批判を浴びがちな新入社員の方々、これからの長い社会人生活、どうか老害の言うことは適当に受け流しながら伸び伸びと成長していってください。

そんなことを思った6月の第一週であった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?