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オンラインゲームから始まる小学生のいじめ

これ、そろそろ実例が出てくるだろうなと思ったら、とうとうTwitterでみかけた。イジメはあるのか。学校の先生にできることは?我々、保護者にできる事は?

僕らは、もっと真摯に子ども達を見守っていなくてはいけないね。


フォートナイトって

言葉になじみがないひとのため一応解説すると、「フォートナイト」っていうのは、小学生の間で大人気のゲームで、ニンテンドースイッチ、プレステ4,スマホからでもできる。

どの端末からでもオンラインで同じ世界に入ることができて、要するに殺し合いをするゲームだ。生き残った人が勝ち。

チームで戦ったり、個人戦のバトルロイヤル形式、そのうち戦い以外のことで遊び始めたりと、遊び方も様々。

僕らが子どもだった頃のゲームと決定的に違うのは、ネットに繋がっているということだ。

だから、「友達と一緒にゲーム」といえば、小学生が放課後誰かの家に集まり、2つのコントローラを交代で回してファミコンをやっていたことは随分雰囲気が違う。

実際にはどんな感じかというと、学校で何時頃入るねーなんて約束してきて、それぞれ自分の家から接続して、ネット上で集合する。

最近では、完全に依存症的に一日中やっている子もいるし、やっている人数も増えているので、約束をしなくても、繋げば誰か知り合いがいるという感じだ。

ちなみに、うちの子達はプレステ4でやっている。(2021年にはゲーミングPCに移行)
ニンテンドースイッチスイッチやスマホでもプレイができる。

今は、品薄で手に入りずらいけど、Liteは比較的手に入りやすい。

基本プレイは無料
ゲーム内で課金ができるが、見た目やアクションを楽しむもので、課金すると無課金勢よりも強くなるなんてことないのは、なかなか優秀な設定だと思う。

ボイスチャット

僕の世代(今の小学生の親世代)だと、学生の頃には既にネットを使い倒していた人もいると思う。

僕もそんな感じで、友人とオンラインゲームということは、20年前にはやっていた。
寝ないでやるほど面白かった。

しかし、当時はダイヤルアップ接続で、通信速度は今とは桁違いに遅い。

離れた仲間と同じ画面を見ていると言うこと自体が、奇跡のような事で興奮したものだ。コミュニケーションは文字によるチャットしかなかった。

現在の小学生がバリバリタイピングしているかというと、そういうことではない。スマホの誕生と同じ頃に生まれたわけで、逆にキーボードに触れたことがない子も多いのだ。

ゲーム中はもっぱらボイスチャットという方法を採る。

わざわざ「ボイス」を付けるのも面白い言葉の成り立ちだけど、要するに、声でおしゃべりできる機能だ。電話と同じ。

これで、多人数でも、電話で繋がったような状態でおしゃべりしながらゲームができる。

ボイスチャットのことを子ども達は、通称「ボイチャ」と呼んでいる。

この辺が依存性の高さでもある。

その他、知れば知るほど、細かいところまで依存するように設計されているのは、驚くばかりである。子どもの自主性を信じても、まったく太刀打ちできないことがわかるので、ぜひ、このあたりの本は一読をお勧めしたい。


ボイスチャットがきっかけでイジメって?

これがイジメに発展したということだけど、うちの子がやっているのを見ていても、当然それは起きることだろうなと思っていた。

子どもなんて、トランプをやっていようが、ドッジボールをやっていようが、イジメは起きる。

興奮して殺し合いゲームをやっていて、いつまで穏やかに済むはずがない。

ゲームだから上手い下手もあるし、ふざけたり、根性が悪い奴がいたり、心無い連中にズルをされることもある。

そして、腹が立ったり、イライラすることもあるだろう。
「何があっても、たかだかゲームの中の話じゃないか・・」なんていうのは、甘すぎる。大人だって、SNSの誹謗中傷で死ぬまで追い詰められるのだ。

心も、社会性も未熟な小学生がそういった環境でゲームをすれば、簡単に問題は顕在化する。

たとえば、公園で一緒に遊んでいる友達を露骨に仲間ハズレにするというのは、イジメの中でもけっこう深刻な状態だろう。

ところが、ゲームの中では、それは中の人がよく知っている学校のクラスメイトであっても、軽い気持ちで雑な対応していることがある。

今は別な人とプレイしたいのに招待がしつこいとか、気に入らないプレイをしたりすると、その小さな世界で社会的制裁を受けることになる。

具体的には、強制的にチームから外されたりということがある。
ネット用語で「キックする」なんていう言い方をするけど、子ども達もそういう言葉を使う。

遊びの範囲で、それほど悪気もないということをお互い理解出来ているうちは良いんだけど、そういう小さなことが積み重なってイジメになることもあるだろう。

ネット上だけの知り合いなら、一切関係を断てば解決するけど、小学生は良くも悪くも、学校で顔を合せる。

毎日会えるからこそ、ゲームで多少のトラブルがあってもちゃんと人間関係を保っていることがほとんどだと思うけど、本気でトラブってしまった場合は、リアル世界まで引っ張ってしまうのだ。

「ゲームは悪」って言う前に

こういう事例がでると、すぐにネットは怖いとか、ゲームが悪いとかいう、老ガ(ゲホッ、ゲホッ・・)

とにかく、ゲームが悪いと言うのは、一番短絡的な発想で、自体を悪化させるということを言っておきたい。

子ども達の世界を理解せずにゲームを取り上げてしまうということは、クラスメイトが集まる公園に行くのは禁止っていうのと、同じくらい厳しい制裁だ。

本当に深刻な事態になったら、一時的にそういう措置は必要だと思う。
でも、実態をよく知らないのに、どこかでイジメがあったみたいで怖いから・・・等と、ゲーム禁止を言い渡すのは、子どものネットワークを無下に断ち切ることでもある。

今や子ども達にとって、ゲームの世界はリアルで、リアルな感情でゲームをやる。

その境目はないのだから、通信手段やイジメの発生場所に善し悪しはない。

「ゲームが悪い」ということを逆手に取れば、公園なら仲間ハズレにしても良いとか、手紙なら悪口を書いても良いと言ってるようなものだ。

そうじゃなくて、仲間ハズレや悪口が発生してしまうという対人スキルや心のコントロールが大事なところである。

イジメの発生場所が学校でも、公園でも、ゲームの中でも、それは変わらない。

学校の先生にできること

引用したTwitterの投稿は、小学校の先生(自称)によるものである。

先生が書いてあるとおり、実はこのゲームの対象年齢は12才以上となっている。

だから、小学生関連でフォートナイトの流行やこうして問題が起きると、「そもそも対象年齢ガー」っていう人が必ず出てくる。

でも、「そもそも」言っても何も解決しない。

どういう事情であれ、小学生の間でとても流行っているし、既に問題も起きている。しかも、その問題はゲームの中だけで終わっていない。

学校内で具体的なイジメ行為が合ったかどうかまでは書いていないけど、少なくとも、既に保護者や学校を巻き込む問題に発展はしている。

学校の先生に責任があるかどうかという話になると、確かに責任はないと思う。ただ、こんな事例を考えたらどうだろう。

昨日、公園でクラスメイトとケンカになった。
翌日学校に来ても仲直りしておらず、クラス内で対立やイジメということが起きているとしよう。

「保護者の責任で公園に行かせているのに、学校で対応する必要ありますか?」と言えるだろうか。

ゲームの場合と同じで、たしかに責任はない。
でも、クラスメイトの間で問題が起きている以上、無視をしてていいということはならないでしょう。

学校は単に学習コンテンツを提供するだけの場所であれば、とっくに校舎を潰してオンライン講座になっているはずだ。でも、友達と共に成長する箱としてその存在意義がある。

その箱の中に問題が持ち込まれているのだから、既にこれは学校というシステムの存続かかかった問題ともいえる。

学校の中で、暴言を吐いたり、嫌がらせをしたりすれば、それは良くないことだと諭すだろうし、そうならないように道徳の時間や、日頃の会話の中でも話をしていると思う。

学校でもゲームのことも少し研究して、どういうタイミングでイジメが起きえるかを理解する必要はあると思う。そして、教室の中でやっては行けないこと、言ってはいけないことと同じように、社会のルールはゲームの中でもあるということはシェアする時間を設けても良いんじゃないだろうか。

学校教員のブラック化

現場の先生からすると、従来の仕事だけでもブラックと呼ばれているのに、ゲームの問題まで先生をあてにするのかという批判は当然あると思う。

しかし、先に書いたように、きっかけがどこであれ、トラブった人間関係を学校に持ち込まれてしまった場合は、すでにそれは外部の問題ではない。

とにかく児童の中でイジメが発生しているのだ。

ゲームのことまで相手にしていられるかっ!
と言いたくはなると思うんだけど、だからこそ、毎年同じことをしゃべる授業は動画コンテンツ化しても良いのかもしれないし、課題の提出や添削はオンライン化する等、もっとICT活用を進めたら良いと思うのだ。

学校現場のICT活用というと、すぐに子ども達にタブレットを配って出てくる弊害ばかり心配されるけど、子ども達は、そんなもの2秒で使いこなす時代である。

時代と共に便利な備品ばかり高価なものになっていくけど、やっていることは驚くほど時代錯誤な習慣を見かけることが多い。

顔を合せて、紙の書類をどっさり印刷してやる職員会議はもちろんのこと、ルーティンワークについては徹底した効率化を図るべきだろう。

そして、人間の先生しか対応出来ないところに貴重な勤務時間を使って欲しいなと思っている。

保護者ににできること

とまあ、ここまで先生のことばかり先に書いたけど、基本的には責任は保護者にある。

学校の先生には目をつぶることなく、問題解決に積極的に関わるべき案件であるということを言いたいだけだ。

予防策や直接の解決には、保護者が最前線でやるべき事だろう。

この先生のツイートによると、被害者側の保護者が納得してくれないので、連日遅くまで対応しているということだ。

これははっきり言って、この保護者の行動は問題だ。

もちろん、誰が悪いかって話になれば、いじめた子が悪いんだけど、それに納得出来ないことをいつまでも学校に対して訴える続けも解決はしない。

学校は関係ないと無視されているなら一言言いたくなるのも分かる。しかし、連日遅くまで、十分すぎるくらいに対応に当たってくれているではないか。

そんなことをして話を拗らせたら、たぶん、この当の被害者である子は、ますます学校で立場が無くなる。今後、普通に教室に復帰するのが難しくなってしまうのではないだろうか、と心配している。

このままでは面子が立たないとか、被害者の方が屈しなければいけないのは納得がいかないとか、そういう事だと思う。

考えてみて欲しいのは、子どものイジメはそんなに単純ではない。

一対一のケンカではないだろうし、なんの関係もないのに突然通り魔的に犯行に及んだということも考えずらい。その前に些細で複雑なイザコザがあったはずだ。

各家庭の保護者は、そういった子どもの微妙な変化に最大限のアンテナを張る必要があるし、そういう社会性が未熟だと判断できれば、目の届かないところではゲームをやらせないなど、ある程度の制限をかけて管理する必要があっただろう。

余談だけど、どんな設定をしても、端末を隠しても、子ども達が見破ってネットに繋いでしまうので、家のルーターを外して抱えて出勤したというお父さんの話を聞いたことがある。笑

子ども達のゲームの管理は、どこの親も頭を悩ませていると思う。
子どもの成長や現代の遊び方事情を考えたら与えないのが一番良いということもないし、与えるからには、あらゆるリスクを想定して見守る必要がある。

そして、なにかトラブルがあれば、その前段階の変化気づけなかった保護者責任のあり方をまずは振り返るべきであろう。

子どもを一方的に叱ったり、ましてや学校の先生にどうにかしろというのは、お門違いもいいところである。

おわりに

うちの子達が実際オンラインでプレイしているのをずっと見張っているわけではないけど、ヒートアップしてくると時々言葉遣いや、態度が気になる事はある。

ゲーム内イジメというのは、大人が知っているのは氷山の一角で、子ども同士では相当な事例があると思う。

そういったことは今後はそれもますます増えるだろう。

ゲームやネットがらみになると、すぐに白旗を振ってしまう人がいるけども、本質的な問題は、人間対人間だ。

コミュニケーションのツールが時代と共に変わっているだけで、子どもの心の成長、心の磨き方という意味ではほとんど変わっていない。

今時の子がおかしくなっているわけではない。
昔だって将棋で負けそうになったら板をひっくり返すやつはいた。
そういったことでケンカになったり、イジメに発展することもあった。

親として、先生として、家庭や地域社会の「見守り力」というのは、昔に比べて低下している実感もある人も多いだろう。

僕自身は親として、子ども達の小さな変化を見逃さないように、そして、問題が起きたときには、当事者として真摯に向き合いたいと思っている。

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