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子ども達とSNS

今のご時世、どのタイミングで子どもにスマホを持たせるのかというのは、それぞれの家庭でとても悩むところだよね。

子どもの、自分専用のスマホ

子どものスマホ所有の話だと、最近見たデータでは、小学生は6年生までに半数近く、中学生は75%というのがあった。

いつも思うんだけど、この手のデータって、SIMありか、Wifiのみかっていうのは、ずいぶん事情が違うと思うのだけど、どういう条件でアンケート取ってるのかな。

うちの小学校からも、スマホの利用状況についてアンケートが繰るけど、その辺には触れていない。

たとえば、小学生が3人の我が家の場合どうしているかというと、子ども専用に新しく契約したスマホというのはない。

ただ、一応自分用というのがあって、僕ら夫婦が以前使っていたものをお下がりとして持たせている。4,5年前のモデルだし、重たいので使い方は限定的だけど、壊れているわけでもないので、一応つかえる。

SIMは入ってないので、電話は使えないけど、メールアドレスがあればスカイプなんかは使えるし、軽いゲームなら一通りできる。

上の子から順番にお下がりがいって、夫婦で使っていた2台、そして会社用で使っていて不要になったものがあり、今は3人とも自分用として使っている。使用はWifi環境かオフラインなので、実際に外に持ち出すことはほとんど無い。

初めてのSNS

今後、どこかのタイミングで子ども達用に新規でスマホの契約をするということは考えなくてはいけない。

小学生では、ゲーム依存などで生活に支障が出るというのが、多い悩みだと思うけど、これが中高生になると、SNSは大きな問題になってくるよね。

LINEイジメなんて、シュミレーションを見てみると、ほんとえげつない。

中高生が、悪ふざけで色んな写真をTwitterにアップして、問題になることもある。彼らがその後どうなったか知らないけど、僅かに見えた情報をつなぎ合わせて、暇な大人達があっという間に本人を特定して吊し上げる。

本当に怖い世界だ。

学校など、ある程度まとまった組織で対策をとろうとした場合、「とりあえず全員禁止」と言わざるを得ない。

そりゃその通りで、個人の通信手段の使い方まで検閲するわけにいかない。
許可した学校の責任で問題が起きたと言われることを恐れたら、禁止または、それに近い表現をして逃げ道を作っておくしかない。

じゃあ、各家庭においても、やったらダメの一点張りが正解か?というと、僕はそう考えていない。

中学校で逃げても高校ではやむを得ず始めることになる、高校生になってもやらせないで、大学で一人暮らしを始めても同じように禁止をするのか・・そもそも、親が禁止したところで、24時間見張り続けられるわけではない。大きくなればなおさらね。

これね、やっぱり、包丁を持たせるのと、同じように考えるべきだと思うの。昨日は、そんなことを書いたので、興味がある人は見て欲しい。

どこの親だって、一生触らせないとは思ってない。

でも、うちの子にはまだ早い・・って思っちゃうんだよね。

僕は今、SNSのおかげでほとんど仕事が成立していると言っても過言ではない。だから、教育界で立場のあるエライ人が、「SNSは恐ろしい、子どもに触らせるな」っていう話をしていたときは、僕の生き方自体を否定されたみたいな気分になった。

僕は、子ども達が興味を持てば遠ざけるのではなく、むしろ積極的に触らせて、何が危ないのかをしっかり教える方が得策だと思っている。

SNSの使い方講座

本当にオープンのSNSを使う前に、我が家で事前講座をやった。

個人情報である名前、住所、年齢、誕生日等々、もちろん画像についてもそう。投稿しちゃダメものを列挙していく。

ここで大事なのは、どうしてダメか?ってこと。

例えば、実際にTwitterなどでうちの地域や子ども達が通っている学校名で検索してみる。

ほらやっぱり、平気で顔や名前を出しちゃってる先輩がいる。

たとえば、これをキャプってね。
顔の部分を切り取って、なりすましもできる。悪いサイトに登録もできる。
ということを、画面で実演しながら見せていくのだ。

こういうのを集めると売ることも出来るし、まとまった個人情報は実際に買い取ってくれる業者もある。

投稿を消したって、世界の誰かが、ローカルに保存したら、一生消すことはできない。

知り合いの悪口だって同じ事。本人が見ていないと思っていても、いずれ必ず漏れる。ネットとはそういうものだ。

そして、自分がどんなに気をつけていても、LINEで繋がっている友人が誰かに暴言を吐いたり、一緒に撮った写真を個人的に送ったつもりが、勝手にTwitterにアップするということもあり得る。

そんな話を色々した。
体験したことないのに、説明だけでは難しい。

SNSをシュミレーションで体験する

面白いプラットフォームがある。
OpenPNEと言って、オープンソースのサービスで、クローズド環境のSNSを自分で構築することができる。

見た目には、一昔前のミクシィみたい感じかな。このnoteみたいに洗練されたシンプルなデザインに見慣れていると、ごちゃごちゃしている感じはするけど、SNSに登録すると、実際にどうやって運用するか体験できる。

これをしばらく使って、家族内で練習をしている。

個人情報の扱いはもちろんだし、他人が見て不快だと思う言葉や写真、そういうことがどう写るのかを体験してもらった。

しばらく使って見ると、好都合なことに、家族内SNSで、兄弟げんかが始まった。返事を待ちきれなくて悪ふざけした弟が、無意味な言葉の連続投稿。いわゆる「荒し」をやったのが原因だ。

そういうことがリアルの世界に繋がって、そのまま学校で仲間外れにされたり、エスカレートしてイジメにつながったり、大人なら仕事の付き合いに響いてしまったりということもありえるということを話すと、リアリティが増す。

本当にヤバくなったら

オープンな環境でネットに繋ぐと、あらゆることが起きえるだろう。

心無い言葉をあびせられ、精神を病むことも、きっとある。もちろん、加害者となって他人を傷つけることだってある。

間違って有料サイトに高額請求されることもあり得る。

最悪、どうしてもヤバイと思ったら、絶対に怒らないから、正直に相談するように、時々声を掛けている。

それでも、たぶん何かやらかすと思うし、失敗は隠そうとすると思うんだ。自分で多少痛い目にあって解決できる範囲ならいい。

でも、どうにもならなくなったら・・という逃げ道を親が作っておく必要はあるのかなと思う。

話はネットからはずれるけど、悪い友人にドラッグを進められたらどうしようか?

ノリが悪いと言われようと、カッコわるくても、その仲間から縁をきられそうでも「オレは辞めとく」ってその場で言える勇気。

SNSでも同じように、友人に対して注意を促したり、間違った使い方をしているときには、ひとこと言えたり、身を引いたりできる勇気というのは、ますます重要になる。

教室で悪口を言ってるのと違って、回りから見えないからね。

そういう人間性の下地がないと、この先の未来は、我々中高年の親世代が知らない怖い物が次々に現れることになる。

見守る

子どもの危険を見守るというのは、何もしないという意味ではない。

注意や約束は必要だし、危険の意味もしっかり伝える必要がある。
継続的に目を配らなければいけないし、時々声を掛けるべきだ。

そして、問題が起きたときに、フォローできる体制も取らなくてはいけない。

親が助けられない海に突き落としておいて、溺れても眺めていることを「見守っている」とは言わない。

「子ども達の間で流行ってるんでしょ~」では、すまされない時代になってきた。なんでもかんでも一緒にやる必要は無いと思うけど、子ども達の世界がどんなものか、知っておくくらいは、常にアップデートしないと、こちらもついて行けないね。

おわりに

スマホデビューに合せて、友人と始めのLINE。

この先に、危険なことはあり得るということは、多くの大人が想像がつく。

でも、小学生だって、ゲームはオンライン化している。
もう、そこにはSNSの世界ができあがってるのね。

学校のクラスメートと一緒にプレイしていれば。もちろんそれはリアルの世界にも繋がっている。

大人が想像している以上に、子ども達はSNSを上手に使いこなしている。

「うちの子には、そういう一切触らせていません」という家庭があったら、その子は近い将来、なんとかスキルアップして、SNSの世界でも繋がれる術を身につけなければいけないことになる。

それは、なかなか大変なことだ。

今や、SNSは子どもに触らせないという方針は不可能だ。
いや、不可能じゃないかいもしれないけど、外部との接触を断って軟禁している状態に近いよね。それが、健全なことは思わない。

SNSと子どもとの関係は、切っても切れないこの時代。

ネット以前に人間性や素養を育てながら、親のほうも放置や禁止ではなくて、フォローする体制が必要だろうと考えている。



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