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家業を子どもに手伝わせるのはありか?

近頃とっても、助かっている。

子ども達が、家の仕事(家事ではなくて商売の方)を手伝ってくれるようになってきたのだ。
結論からいうと、家業の手伝いは良いことずくめ。やらせない理由が見当たらない。

今日も、特に長男は、カメラを使いこなして商品写真を撮ったり、webサイトの更新なんかも手伝ってくれたりで、けっこう大真面目にスタッフとして役立っている。

「子どもの労働」というと、人権の方面から見られたらけしからん、ということになるかもしれない。

学業優先

うちではさすがに、貧しい国で問題になっているように、学校に行かせず働かせるようなことはない。(当たり前だけど・・)

ただ、臨時休校のおかげで、仕事のスキルが急成長しているのは確かだ。

それ以上に、宿題や家庭学習などを率先して終わらせないと家業の手伝いはできない事になっている。

そんなこともあって、下の二人がグズグズと家手伝いをやりたがるのを横目に、長男はやるべき課題は毎日さっさと終わらせる。僕は、ギリギリまでやらないタイプだったので、誰に似たのかわからない。

そう、我が家の子ども達にとって、家の仕事を手伝って褒められるというのは、とても名誉職となっているのだ。

だから、おだってやりたがる。
(わかるかな~北海道弁)

頼むのも勉強

うちはもとより従業員がいないので、部下に頼むという経験が極端に乏しい。当然ながら、どんな仕事も自分でやった方が早いに決まっている。

他人にやらせるというのは、教えること自体手間だし、仕事内容が100%伝わったとしても、完成度は期待に対して100%にはならない。限りなく完璧にできたとしても、スピードは遅い。

そう考えると、いつになっても頼めない。

しかし、最近になって、頼むのも勉強だと感じている。
仕事において勘と経験というのはとても大きなウェイトを占めているけど、感覚のまま他人に押しつけるのではなく、手順や要領を体系化して伝えることで、その後の自分の仕事も非常に効率よくなるということが解ってきた。

1回の伝達で総生産高を上げることはできないが、何度も頼んでいくうちに、少しずつ、質もスピードも向上してくる。

しかも、頼める範囲は少しずつ増えて、分担するという作業自体が、こちらも上手になってくる。

そうやって少しずつ、子ども達にお願いしてきたことが、家族内総生産(これもある意味GDP)では、夫婦二人で仕事するより、やや上向いてきたことを実感している。

小学生でも本気

さすがに、小学校低学年の下の二人は「おてつだい」というニュアンスが近い。ある程度、流れが決まっているまとまった作業があるときに、お願いできることがある。

高学年の長男には、戦略的に参加してもらう。

マーケティングの基本については、日頃から時々説明している。
今回のプロジェクトの目標売上、目標販売数などから、客単価、取引数などを計算し、ホワイトボードを使って戦略会議をする。

さらに、LPの目標PV、コンバージョン率の説明をして、それを実現するために必要な写真資料を作って貰う。それらの写真を販売サイトにレイアウトしてもらったりもする。ある程度センスにまかせて、目的に合わせてブラッシュアップしていく。

ちょうど休校であることも、相まって、まるで普通の1日が特別なイベントのように楽しく過ぎていくのだ。

そうやって自分が関わった仕事で、一つでも商品が売れると、その感動は一入だ。

小学生でもわかる損益計算書

PL、BSなどと、経理用語をだされると頭が痛くなる人もいるだろう。
特に、BS(バランスシート)と呼ばれる貸借対照表はわかりずらい。

でも、PL(損益計算書)の方は、直感的にわかりやすい。

売上からコストを引いたのが利益なので、これくらい儲かったというのがすぐにわかる。

しかし、わかりやすいからこそ落とし穴があって、大人でも意外とコストが見えていない人が多い。

コスト=材料原価だと勘違いするのは、それこそ小学生レベル。
材料が安くても、制作コスト、営業コスト、流通コストの他にも目に見えないコストはいろいろある。商品の特性によって、ある分はゼロになったり、特定のコストが100%近いこともある。

子どもながらに、こうしてプロジェクトに関わってみると、損益計算というのがもっと具体的に見えてくる。多少の売上があっても、PLがプラス決算になるボーダーを超えないのなら、商売にならないということがわかる。

社会勉強

マネーリテラシーを若いうちから学ぼうということは、ここ数年、少しずつ浸透してきているように思える。子ども向けに「お金」を解説する本をよく見かけるようになった。

うちはせっかく家業があるのだから、子ども達にはどんどん実践しながら、そんなセンスも培って貰いたいと思っている。

これは、経営者になりたいなら絶対に必要なことだし、従業員という立場だとしても、知っておいて損はない。

現に僕自身が、さんざん失敗して痛い目にあって、必要を感じてやっと勉強したことだ。スタートが遅かっただけに、まだまだ不足は多いだろう。

会社員時代にも、こんな感覚で仕事していたら、もっと優秀なビジネスマンだったかもしれない。

長男も思春期に半歩さしかかった年頃だ。馬鹿らしくてやってられるかっていう時期も、すぐそこかもしれない。少しも強制をする気は無いので、楽しくやりたがるうちは、できる限り迎え入れて、どんどん難しい仕事も教えてあげたいと思っている。

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