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第15回 遺言の執行| 学校では教えてくれない相続の話

行政書士の長岡です。相続の話、15回目となる今回は、遺言に書かれた内容を実現するときの手続きについて解説していきます。

遺言内容の実現

遺言には、亡くなった方が生きているときに願っていたことが書かれているはずです。具体的には、「自分の財産をこのように分けてほしい」という話でしょうか。もちろん、本人の意思は尊重されるのですが、亡くなった瞬間に不動産や預貯金の名義変更が完了するわけではなく、やはり手続きをしなければなりません。ようするに、第3回でお話しした、「相続に関する主な手続き」を進めていくことになるのですね。

一般的には、相続人の誰かが手続きを進めていくことになるでしょう。遺言書を持って窓口へ行って、「ここに指定されている人に名義を移してください」みたいなやり取りをしていきます。

遺言書があれば遺産分割協議書は不要ですので、遺産分割協議自体を行う必要もありません。そう考えると、手続きの負担がだいぶ軽くなりそうですよね。第11回と第12回で「遺産分割協議に苦労する場面」の話をしましたが、その心配もなくなるわけです。


遺言の執行者

遺言に沿った相続手続は、相続人の誰かや相続人から依頼された人が進めていくこともできますが、「遺言執行者」という人を選ぶ方法もあります。ただし、本人が亡くなった後に指定する場合は、相続人等が家庭裁判所へ申し立てることになりますので、少しハードルが高いかもしれません。

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