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MECEを意識して分析対象をモレなくダブりなく切り分ける

行政書士・社労士・中小企業診断士の長岡です。事業計画策定のポイントを解説した有料動画から、フレームワークなどの解説部分を抜き出して、テキスト化していくことにしました。ちなみに、こちらも一部有料です。

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MECEとは

「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略だそうです(英語苦手)。日本語にすると順番は逆になりますが、「モレなくダブりなく」というやつですね。「ミッシー」と読む人もいますが、私は「ミーシー」派です。

いずれにせよ、何かを分析するときには対象をモレなくダブりなく切り分けないと結果がおかしくなりますので、MECEを意識することによってモレやダブりを防いでいくと。いってしまうと、心がけみたいなものではないでしょうか。

これも概念だけではピンとこないでしょうから、具体例を挙げて説明してみます。

MECEの具体例

例えば、ある製品の市場についてエリアを区切って分析していきましょう、となったときに、こんな切り分けをしたらどうなるでしょうか。

これはちょっとおかしいですよね。

日本列島の北から順番に書き出しているわけですが、「関東」の次が「近畿」では、「中部」が抜けてしまっています。つまり、モレていると。

また、「近畿」の次に「大阪」が出てきますが、いや、大阪は近畿の中の一つでしょうと。つまり、ダブっているんですね。

このエリアを基にして市場の調査をしたら、中部地方がごっそり抜けてしまいますし、大阪はダブルカウントされてしまいます。これでは分析結果がおかしくなってしまいますよね。

ですので、モレなくダブりなく切り分けるのが重要なわけです。

「モレ」と「ダブり」どちらが危険か

モレもダブりもマズいのですが、とくに「モレには注意しましょう」といわれています。重要な情報を見逃してしまう可能性がありますからね。

例えば先ほどのエリア分けで、自動車市場の調査をしたら大変なことになるでしょう。愛知(トヨタ)や静岡(スズキ)が抜けているわけですから。

まあ、自動車市場の調査で先ほどのような区分けをする人はいないと思いますが、「モレ」の危険性はご理解いただけたのではないでしょうか。

「モレ」の回避方法

モレを防ぐこと自体は、じつは簡単なんですね。これは単純な話で、「その他」を入れてしまえば解決です。

ですが、この例のように「北海道」「東北」「関東」「その他」ですと、愛知も福岡も一緒くたになってしまいますので、やはり分析結果は怪しいものになってしまうのではないかと。

MECEを使う目的

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