ロジックツリーとは | 現状の問題や課題を分解して具体化する
行政書士・社労士・中小企業診断士の長岡です。事業計画策定のポイントを解説した有料動画から、フレームワークなどの解説部分を抜き出して、テキスト化していくことにしました。ちなみに、こちらも一部有料です。
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ロジックツリーとは
「樹形図」とも呼ばれるもので、木が枝分かれしていくような形になっています。要素を分解していくときに便利な図ですね。現状の問題を分析するときや、現状分析によって見つかった課題を分析して解決方法を検討していくときなどに有効な手法です。
つまり……
このへんとか
このへんに影響してくるわけですね。
ということで、それぞれ具体例を挙げて解説していきます。
具体例1(現状分析)
まずは、「利益が減っている」という問題を分析していく過程を考えてみます。
課題としては「利益の向上」ということになるのでしょうが、単純に「利益を上げよう」といわれても何をしたらよいのかわかりませんよね。
ですので、利益を上げていくために何をしていけばよいのか、それを具体的に考えるために、問題を分解して考えていくわけです。
まず、利益がどのように生まれるのかを考えると、売上から経費を引いた残りということになります。ですので、利益を増やすためには、売上を増やすか経費を減らすかの2パターン(またはその両方)があるのではないかと。
ここで検討した結果、売上を増やしていくのはなかなか難しいので、経費に注目することになりました(という事例です)。ですので、次は経費を分解していきます。
ここは単純化して原価と販管費に分けました。場合によっては「支払利息の負担が厳しい」というようなこともあるかもしれませんが、あくまでも事例ですので。
原価と販管費をそれぞれ検討した結果、販管費はだいたい適正な範囲に収まっていることがわかりまして、原価が問題ではないかということになりました。で、さらに原価を分解していくと、材料費・労務費・外注費に分かれます(「経費」はスルーで)ので、それぞれ検討しましょうと。
その結果、労務費と外注費は、まあ、こんなものでしょうと。それに対して、材料費は同業他社に比べて高すぎるのではないか、ということが判明しました。
これが現状の問題を引き起こしている原因だったわけですね。
こうして問題を分解していくことによって、「利益を上げましょう」というぼんやりとしていた課題が、「原材料費を削減しましょう」という具体的なものになります。
この分析をしないで、「利益を上げなければ」「では売上を増やそう」と実行に移してしまうと、原材料費が適正値を超えている状態で売上を増やしていくことになりますので、場合によってはもっと苦しくなってしまうかもしれませんよね。
ということで、課題を検討していくときに、ロジックツリーによって現状を分解していく方法の有効性がご理解いただけたかなと思います。
具体例2(課題の検討)
「原材料費の削減」という課題が明らかになったら、その解決方法を考えていく段階でもロジックツリーを使ってみましょう。
今回は「原材料費削減」を出発点にします。
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