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第12回:本感想ーリフレクション、内省の技術|地方スタートアップ起業家の挑戦

こんばんは、マークです。第2子が生まれて、9日後に父が他界するというジェットコースターのような日々を送っており、noteの更新の手が完全に止まっていました。今日は気分転換を兼ねて、内省の技術に関する本の感想を綴ってみようと思います。

熊平美香著書の「リフレクション、内省の技術」という本

この本は第1〜4章まで様々なシーンで使える内省の技術を紹介しています。しかし、読み進めると分かるのですが、詰まるところは第1章の冒頭に紹介される「認知の4点セット」という認知の枠組みを整理するフレームワークを様々なシーンでひたすら適用しているだけです。したがって、この本は「認知の4点セットで始まり、認知の4点セットで終わる」と言っても過言ではないです。

認知の4点セットってなに?

出来事や事実に対する自分の判断や意見を、「意見」、「経験」、「感情」、「価値観」に切り分けて可視化することで、自分の内面を多角的に深掘りして、柔軟な思考を持つことを目的としたフレームワークです。

中心に来るのは、「意見」。出来事や事実に対して、「自分はどういう意見を持っているか?」。そして、その周りを固めるように「経験」、「感情」、「価値観」があります。具体的には、
・経験:「その意見の背景には、どのような経験や、経験を通して知っていることがあるか?」
・感情:「その経験にはどのような感情が紐づいているか?」
・価値観:「意見、経験、感情を俯瞰して、自分が大切にしていることは何か?」
を一つ一つ確認していくことになります。これらを基に自身の意見が形成されているそうです。

例えば、どういうふうに使うのか?

第2章以降、リーダーシップ編、育成編、チーム編という形で様々な場面でこのフレームワークの活用方法が紹介されていますので、実際に読んでいただければ具体的なイメージが湧いてくるかと思います。

私は、強い怒りや不安を感じた時にこのフレームワークを活用するようにしています。(第11回で綴ったようにアンガーマネジメントに課題を感じていたので)例えば、妻と一緒に働いていて、会社で決めたルールを妻が悪意なく平気で破っていることがありました。私は、何度か同じルールを平然と破られ、ある日怒りの気持ちが溢れて怒鳴ったことがありました。その後、この認知の4点セットで自分の認知を多角的に分析してみました。

意見:一緒に決めたルールを簡単に破って許せない!
経験:幼少期に他の子が守れていたような単純な学校のルール(例:授業中は席を立たず、大人しく授業を聞く)を自分は守れていなかった経験があった。あと、28歳で社会人になった時に日本の会社や社会のルールを知らず、守れず大変恥ずかしい経験をした。
感情:未熟で恥ずかしい/(社会人経験あって守れない人を見ると)許せない・怒りを覚える
価値観:最低限のルールを守ることは社会人・大人としての最低限のマナー/逆にそのルールが守れない人はマナーのないダメな社会人・大人
というような分析ができました。

毎回怒りや不安を感じた時にこのような分析をしていくことを想像してみてください。「本当に残りの人生で大切にしていきたい価値観がそこにあるのか?」、「ある特定の苦い経験によって強い負の感情を持っているだけなんじゃないか」など冷静に内省できるようになり、怒りや不安を客観的に捉えてコントロールできるようになってきます。

この本は私にとっては本当に素晴らしい気づきに溢れた本でしたが、もし私と同じような課題がある方は一度読んでみたらいかがでしょうか?次回は、子供のお金の教育をテーマに綴っていきますのでお楽しみに!