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【レシピ】シチリア風鶏とナスのカッチャートーラ -イタリア郷土料理-


カッチャートーラ(猟師風)と呼ばれる料理は各地にありますが、シチリアのものは揚げなすと共に煮込んで作ります。

ナスは9世紀にシチリアを占領したアラブ人が持ってきたと言われ、時を経てシチリアを代表する野菜になりました。そのためシチリア風というと、ナスを使ったものが多いようです。

イタリア郷土料理は材料も少なく、調理法もシンプルですが、ポイントを抑えて料理をすると大変に美味しく出来上がります。

カッチャトーラ10


シチリア風鶏とナスのカッチャートーラ
Pollo alla cacciatora con melanzane

カッチャトーラ1

材料 (4人分)
鶏モモ肉 2枚
ナス 3本
トマトソース 100g
パンチェッタ 40g
ニンニク 1片
EXVオリーヴ油 50cc
白ワイン 50cc
イタリアパセリ 4本
塩 コショウ 適宜

作り方
① 鶏モモ肉を5等分する。
② ナスも鶏肉より少し小さ目の斜め切りにし、塩を振って1時間ほどおいておく。
③ 鍋の底全体にオリーヴ油を敷き、ニンニクのみじん切りとパンチェッタの小角切りを入れ、弱火で加熱して旨味を油に移す。
④ 火を強めて肉の表面を焼き、塩コショウしてから白ワインを注ぎそのままアルコール分を蒸発させる。
⑤ 倍量の水で薄めたトマトソースを加え、sale grosso を入れて中火で1時間ほど煮込む。
⑥ ナスのアクを拭き取り、高温の油で揚げる。
⑦ 鶏肉に加え、ひと煮立ちしたら塩コショウで味を調え、イタリアパセリのみじん切りを散らす。

カッチャトーラ2

鶏はもも肉を使います。肉の質が違うので、胸肉はグリルに、モモ肉は煮込みなどに使います。モモ肉は広げると中央に肉のついていないところがあるので、そこから切り上は3等分、下は2等分し全部で5つにわけます。

カッチャトーラ3

ナスは斜めに切ります。

カッチャトーラ4

新ニンニク以外は芽の部分をよくとります。

カッチャトーラ5

鍋の底いっぱいにオリーヴ油を広げ、ニンニクのみじん切りとパンチェッタを入れ、低い温度で加熱して旨味を油に移します。これをソッフリットと呼びます。

カッチャトーラ6

肉に早く塩を振りすぎると、旨味が抜けてしまいます。。直前又は一度焼いてから塩胡椒します。

カッチャトーラ7

ワインを注いだら、必ず火を強めてアルコール分を飛ばします。アルコールの匂いがしなくなったら、同量の水で薄めたトマトソースを加えます。

カッチャトーラ8

沸騰するまでは蓋をし、沸騰したら蓋を外して煮込みます。

カッチャトーラ12

ナスを揚げる時は高温で。低温だとナスが油を吸って、ふっくらとできません。

カッチャトーラ13

鶏の煮汁は多めに残しておきます。揚げナスが汁を吸い込むように。


イタリア料理全体のポイント

⭐️イタリアでは家庭でも細かい塩sale finoと粗い塩sale grosso を使い分けています。この使い分けを知っておくのは重要。塩の大きな役割は味付けと共に浸透圧で、中の水分を出すこと。この料理では②がその目的で使います。また細かい塩は表面に味をつけ水を吸いだし、粗い塩は中まで塩が染みていくので、⑤がその使い方の例です。

カッチャトーラ11


⭐️ソッフリットは、オリーヴ油に香味野菜、ニンニク、パンチェッタなどの旨味を移したもので、料理全体に味の深みを与えます。加熱していない油に材料を入れて、ゆっくりと弱火で加熱して作ります。

カッチャトーラ9

完成!

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