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個人だけではなく”組織が”マネジメントをできるようになる

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マネジメントアドベントカレンダー2021も最終日となりました。
マネジメントのノウハウがこれでもかというくらい詰っていて、これらを集めただけで大ヒット書籍になりそうです。年末にぜひ全部読んでみてください!

noteに出た分はこちらにまとめています。

”組織全体で”マネジメントが実行できるようにする

マネジメントアドベントカレンダーでは個人のマネージャーとしてどうあるべきか、どのようなスキルを発揮すべきか、ということについて研究者や評論家ではない現役のベンチャーマネージャーの皆さんの、実体験に基づいたリアルなノウハウがたくさん公開されました。

最終回では、個人のマネージャーとしてのスキルが向上した先、「組織全体で必要なマネジメントが実行されている状態を作る」ということについて書きたいと思います。

組織全体で必要なマネジメントができている状態とは、

・必要な行動を全てのマネージャーが実行している
・行動の質が全てのマネージャーで一定レベル以上担保されてい

と定義します。

STEPは以下になります。

1.目的を決める
2.目標を決める
3.ノウハウ入りのフォーマットを決める
4.アウトプットの機会を作る

今回は、どの会社でも実施されるようになってきた「1on1」が組織全体で実行されている状態を作るためには?という具体例を通じてお伝えできればと思います。

1.目的を決める

目的とは、「〜のために」という言葉で表現するもので、なぜそれをやる必要があるのか、ということに答えるものになります。

皆さんの会社の1on1の目的、何でしょうか?
これが不明確だったり、言語化されてないがゆえにぼんやりしていることが多いのではないでしょうか?
目的不明の取り組みは、実行徹底されませんし、継続しません。

目的を言葉にします。
EVeMでは1on1の目的を以下のように定義しています。

メンバーの目標達成をコミュニケーションで支援することで、メンバーの業績を向上させるため

2.目標を決める

目標とは数字、あるいは「〜のような状態」で定義できる言葉になります。
「目的と同じじゃないの?」と思う方もいるかも知れませんが、明確に異なります。
目的とは、「なんのためにそれをやるのか?」というものですが、それに対し目標は「そのためにやるんだけど、どこまでやれば良いのか?」ということを示すものになります。
目標が無いと到達点の認識が1人1人バラバラなわけですから、実行の度合い(頻度・時間・アジェンダ)もバラバラになります。

1on1の場合はこのように定義します。

メンバーがマネージャーとの1on1を通じて、目標達成につながる有益なヒントを得られている状態

3.ノウハウ入りのフォーマットを決める

目的・目標を果たすために1on1をどのように行うべきか、教えるだけではなく実行できるフォーマットを作成します。
フォーマットがあれば、マネージャーの行動の質を一定以上で担保できます。

EVeMのトレーニングでは1on1のコミュニケーション技術をティーチング・コーチング・フィードバックの3つと定義し、それを習った後に使えるフォーマットを提供しています。

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フォーマット作成のポイントは、「マネジメントのノウハウが発揮できるようなものになっている」ことです。

例えば、日付・会話内容・ネクストアクション、の3つしかない1on1フォーマットだと、1on1の質は揃いません。ノウハウが何一つフォーマットに反映されていないからです。

マネージャー全員に何かを実行徹底させたいなと思うときは、ノウハウも入れ込んだフォーマットにします。ノウハウが入らなければ、フォーマットを作成する意味がありません。

4.アウトプットの機会を作る

マネージャーは複数の業務を抱えています。目的・目標・フォーマットを整備したところで、「他の業務の優先度が高いので実行しませんでした」のように、そのマネジメント行動をやるかやらないかの判断がマネージャー個々人の裁量に委ねられていては実行が徹底されません
マネージャー個人の判断でやる・やらないが決まるのではなく、全マネージャーが実行するための、実行強制力としての「アウトプットの機会」を作成します。

アウトプットの機会は、会議・面談・レポートの3種類があります。
1on1の場合は、以下のようなものがあります。

会議:マネージャーが1on1の記録を会議で報告するようにする
面談:マネージャーが面談で上司に1on1の記録を報告するようにする
レポート:マネージャーが1on1の記録を週報で上司・他マネージャー送るようにする

アウトプットの機会が実行強制力として働き、マネージャーはその行動を実行することになります。

自社に必要なマネジメントのアイテムを実装する

今回例に挙げた「1on1」以外にも、マネジメントのアイテムはたくさんあります。
本で学んだものやアドバイザーが教えてくれたもの、自社で独自に考案したもの、様々なアイテムがあります。

私の著書でもたくさんのアイテムをご紹介していますが、全てを組織全体に実装するとなると大変です。


組織のその時その状況によって、必要なアイテムは変わります。
全部一気にやろう、ではなく、今何が自分の組織には必要なのかを議論した上で、必要な少数のアイテムについて組織全体で実行徹底しましょう。

必要なアイテムを決めたら、そのアイテム毎に目的・目標・フォーマット・アウトプットを決めます。
以下のような表を作成すると便利でしょう。

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マネジメントの力で組織の成果は劇的に上がる

1on1が無目的、無目標、無フォーマット、無アウトプットで運用されている会社を想像してみてください。1on1の時間数だけ、組織の大事な時間を浪費していることになってしまっていると思います。

・目的がはっきりすることで全マネージャーにやる気があり、
・目標があることで実行の度合いがわかり、
・ノウハウ入りのフォーマットがあることで1on1の質が保たれ、
・アウトプットの機会があることで1on1の実行が徹底される

このような状態であれば、1on1というパワフルな手法が組織全体で実行徹底され、メンバーの業績が向上するでしょう。

このように、その組織に必要で、かつ有効なマネジメントのアイテムが組織全体で実行徹底されれば、メンバーの業績はあがります。同じ人数でも、組織で残せる成果は大きく違ってきます。

マネージャーの次は”マネジメントディレクター”

マネージャーとして力をつけたあとは、組織全体にマネジメントのアイテムを実装する「マネジメントディレクター」を目指すことで、あなたの能力もキャリアもグッと広がるはずです。ぜひやってみてください。

最後に少し宣伝を。EVeMではマネジメントディレクターとして様々な会社を支援する「トレーナー」を募集しています。ご興味ある方はぜひご連絡ください!

それでは、2021年お疲れ様でした!2022年もよろしくお願い致します!

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