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「晴れの日も雨の日も」#16 イヤだなあ、こんな自分

毎週日曜日に通っている太極拳教室が今日はお休み。
予定のない休日ということで須磨の一ノ谷に行ってきた。源義経が鵯越で平家に一大打撃を与えた古戦場跡地。
来年のNHK大河もそういう関連らしいが、私はそれとは全く関係なく司馬遼太郎「義経」をしばらく前に読了し、気になっていた。正しくいうと、「一ノ谷の戦い」は知っていたが、それが須磨という比較的近隣にあることをこの本で初めて認識した。ちょっとお粗末。

一ノ谷戦碑

古戦場の碑を見て、そこから断崖の山を見て、
「へー、この上からホンマに馬で降りたん?信じられんなー。そりゃ平家もそんなこと予想しないわなー。」と人並みの感想。
で、山の上をぐるっと回るハイキングコースを散策。ハイキングコースとはいえ、そういう急峻な山なので、なかなかハード。結構汗だく・足クタクタになって、駅前まで降りてきた。ちょうど昼時も過ぎている。ちょうど駅前にある餃子の王将とお好み焼き屋が目に入った。どちらも私の好物である。しかもビールも飲める。さて、どうするか。

私は王将を選んでしまった。
いや、王将の餃子は大好物である。流石に毎日はしんどいかもしれんが、1日おきなら全然ダイジョーブ。その気になれば1回に2人前から3人前は可能。
だが、この日の私の選択に決定的なトリガーとなったのはそういうことではなかった。今日行ってスタンプカードにハンコを貰えば、多分餃子のタダ券がもらえるハズ、ということが頭をよぎったのだ。

めっちゃ打算。
本当に食べたいのは何かということではなく、「ただ券がもらえる」ということに捉われてしまった訳である。

それでも餃子・ビールは美味しかった。焼きそばも食し、腹一杯。満足である。さあ帰るか。会計しよっと。お金を払って、忘れずにスタンプカードも出すと、店員さんから「お客さん、これ期限切れですよ」

えっ、うそーまじー??

まじであった。それも6月で期限切れ。

あほちゃうか。

繰り返すが、うまかったし、腹一杯になったし、満足なのである。
が、もし、このスタンプカード〜ただ券のことがなければ、全く白紙の状態であったなら、私は王将を選んでいたのだろうか?
お好み焼き屋はちょっとシャビーな店構えであったが、実はこういう店の方がうまい事を私は経験上知っている。
また、昼時を過ぎているとはいえ、せっかく須磨まで出てきたんだから、もうちょっと我慢して三宮まで戻り、何かうまいものを本格的に探すという案だってあり得る。昼呑みできる安居酒屋なんか絶対ある。中華街だって悪くない。

大体、餃子のただ券なんて言っても、要は250円程度のハシタ金の話だ。そんなことに目が眩んで、捉われて、そこから抜け出せなかった自分のセコさが誠に持って情けない。
私は、大正生まれ・丹波の百姓の次男だったオヤジ(既に没)の子で、オヤジ譲りのそういう小金にコセコセしたところがずっと嫌だった。
そういう自分に図らずも今日またまた直面してしまった。

私がフォローしているポッドキャストで「独立後のリアル」という番組がある。二人のベテランコーチが語り合う企画だが、着眼点や切り口が卓越していることに加え、二人の会話が、テンポといい間といい実に当意即妙で秀逸。


上記はその最新号だが、だいぶ以前の回で「ポイントカードは作らない。作るとポイントを貯めなきゃ、とか、あと何ポイントでどう、とかいらざることを考えてしまう。もっと自由に買い物がしよう」みたいなテーマがあった(どの回か調べてアップすればいいのだが、さぼってしまった。多謝)。
全くその通りである。

さて、今回私は王将で次回のポイントカードをもらわなかった。
が、それは私の強い意志ではなく、現行のポイントカードの締切日が今日までだと言われたからにすぎない。
私の小金セコイ病は治るのか?今後も王将ポイントカードを卒業できるのか?しょうもない捉われから脱却できるようになるのか?
今後の成長に乞うご期待である。


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