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「晴れの日も雨の日も」 #131 おでん屋にて 去る者は追わず

昨日は1月11日。1のゾロ目で縁起がいい。私のメモリアルデーでもある。新年挨拶をかねて、馴染みのおでん屋に顔を出してきた。
カウンターだけの小ぢんまりした店で、最近は予約で満席続出の人気店だ。サラリーマン時代は週1+αのペースで通っていた。

店のスタッフ(おばちゃん連)とはお互い気心も知れており、常連さんたちとも気軽に会話をする私の憩いの場所だ。隣に座られた方がお一人なら、初対面でも話が弾むこともある。昨日は早い時間に行ったため、他のお客さんはおらず、店のスタッフと雑談に花が咲いた。

店  あけましておめでとうございます〜
 私 おめでとうございます。今年もよろしく〜
店  ながいさん、この店来はじめてどのぐらいになる?
 私 19年の夏か秋からやから、3年を超えたね。
店  そりゃ、1軍レギュラーになるはずやね笑。貴重なご縁に感謝です。
 私 いやいや、こちらこそ感謝感謝やわ。
店  縁は異なもの味なものやからねえ。
 私 ほんま、その通り。
店  でも、縁ってつながる時もあるけどつながらん時もあるやん?
 私 うん?どういうこと?
店  ほら、去る者は追わず来る者は拒まず、って言うやん?
 私 うん、言う言う。
店  去る人も来る人も、こっちではコントロールできへんからねえ。
 私 その通り!
店  やっぱりねえ、追えば逃げる、のよ。
 私 お、キタ!名言やねえ。
店  ながいさんは去る人にならんといてね。

何ということのない雑談である。が、去る者は追わず来る者は拒まずという言葉が妙に脳裏に残り、結構難しいよなあと思ってしまった。

一度ご縁ができた人にはできれば去ってほしくない。
実は私はサミシガリだ。

でも、上記の会話の通り、相手のことは相手の問題だ。私の手の中にはない。
よしんば「去る」という人をなんとか引き止めて留まってもらえたとしても、お互いの関係性が変わってしまった、なんてこともありそうだ。この時のことがしこったり抜けないトゲのようなものになりかねないのだろう。
所詮無理は続かないし、結果としていい方に転ばないことが多いのだと思う。

と、頭ではわかっているのだが、実際その場に立った時に、私の心は相手が去っていくサミシサをうまく消化できるか?

生者必滅 会者定離という言葉がある。
出会いには必ず別れがつきものだ。
つきあいがどんなにうまくいっても、命そのものの限りもある。永遠の繋がりというものは存在しない。

縁というものはそういうものだと心の奥底で得心しておくことが一番大事なのだと思う。

では、来る者は拒まずの方はどうか。
かなんやっちゃなー、できれば来んといてくれと言いたくなる輩は確かにいる。これも相手の「来る」という意思そのものはこちらで曲げようがない。
が、距離のとり方はいろいろ可能なのではないか。
なんとなくつれない対応をしてれば、そのうちこっちの考えてることが伝わり、寄って来なくなる。ということになりそうな気がする。相手もバカじゃないだろう。

やっかいなのはやはり追いたくなる去る人の方だと思うが、この日学んだ「追えば逃げる」ということをよく肝に銘じておきたい。


ところで、このおでん屋は私にとって格好の傾聴の練習場だ。店のスタッフ・常連客相手にいろいろ会話しているが、だいたい聞き役が多い。コーチングセッションでも傾聴を実践している。

聞いてばっかりだ。

じゃあ、オレの話は誰がどこで聞いてくれるの?という気もしないでもない。
ヨメさんに聞いてもらったらええやんかって?ま、理屈はそうなんですけど。。。

帰省していた娘#5のリピ・リクエストで作ったロールキャベツクリームソース煮

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之
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<予告>
#132 おでん屋にて#2 責任
#133 人生ゲーム
#134 私にとっての「書く」

(つづく)

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