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「晴れの日も雨の日も」 #75 褌を締めるかパンツを脱ぐか

えらいオ下品なタイトルだ。
女性noter達からは一斉に総スカンを食うかもしれない。

しかし、

いくぞ。

そもそも褌なんて今の若い人たちは知らないだろう。したことが無い、というのは当然にしても見たこともない、想像すらできない、なんて人も多いだろう。
お相撲さんがつけてるアレじゃないのって?
あれは「廻し」だ。かなり近いがやや似て非なる。

もう30年ほど前に旅立った私のオヤジは大正生まれだった。
パンツははかない。褌をしていた。私自身はしたことはないが、褌の現物を見知っている数少ない人間ということになる。

さてその褌。「はく」とは言わない。「締める」という。
そして、しっかり心を引き締めて事に当たることを「褌を締めてかかる」と言ったり、あらためて自分を奮い立たせ、集中力や緊張感のギアを一段上げることを「褌を締め直す」と言ったりする。
私のオヤジがここ勝負!という時に褌を締め直していたのかどうなのか、さすがにガキだった私にはわからない。

しかし、褌を締め直すというのは、褌が男の一番大事なところを包んでいることを考えると、何となくわかる気もする。これがパンツではこうはいかない。パンツのゴムを締め直す、なんていうのでは全然ダメなのだ。

私は今月から第2の人生をスタートさせた。今、まさに私は褌を締め直さなければならない局面にいる。パンツをはいている場合ではないのかもしれない。



一方、そのパンツである。ブリーフ、トランクス、ボクサータイプといろんなタイプがある。今や色も柄もより取り見取りだ。

私の子供の頃は白のブリーフ一点張りだった。私の好みというよりは、オフクロがそれを買ってきていた。フクスケが高級品だったような記憶がある。もう少しするとグンゼが台頭してきたような気もする。

このパンツについては、締めなければならない褌の反対で、「パンツ脱いでかかってこんかい!」というのが私の決めセリフだ。
お客さんときちんと向き合って真剣勝負をしなければならないのに、いつまでもモジモジしているヤツらに「いつまでパンツはいとんねん!」とハッパをかけたことも再三ある。

古き良き昭和の時代の話だ。今なら一発でセクハラ&パワハラのダブル受賞間違いなしだ(ちなみに、前職では、セクハラはセリーグ、パワハラはパリーグ、両方アウトはメジャーリーグと呼んでいた。脱線失礼)。

男の人生にはここ勝負!という場面が必ずある。女性だってそうかもしれない。
大きな勝負、小さな勝負、いろんな勝負があるだろう。
そういう時に褌を締め直して自分のエネルギー状態を上げることも必要だし、自分の持てるフルパワーを発揮するためには、小さな自分を変に守ったりごまかしたりしていてはダメだ。

別に本当にパンツを脱ぐ必要はない。
エエカッコせずに、自分を丸出しにして、直球勝負をせんかい!そうじゃないと悔いを残すぞ!と思うのだ。

一方、今は「マスクは顔パンツ」なんて言葉もあるらしい。マスク慣れしちゃって素顔をスッピンでさらけ出すのは恥ずかしくてできないということだと聞く。昭和オヤジの私は「何を言うとんねん。そんな心根で大恋愛ができるか。だから独り者が増えて出生率が下がっとるんじゃ」などとガラの悪いことをぶつぶつ言いながら一人酒を呑んでいる。


で、タイトルに戻ると、今の私は、褌は締め直し、パンツは脱ぐ。両方ともやる所存だ。


今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之
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(続く)

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