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晴れの日も雨の日も#167 名刺

名刺で仕事をするな、と駆け出しの営業マンの頃教わった。肩書ではなく、自分そのもので勝負しろ、できるようになれ、という趣旨だ。40年近い昔の教えをいまだに覚えているくらいだから、サラリーマン現役の時も時折そういうことを意識していた。
が、会社勤めをしている人の名刺はどうしても肩書に目が行く。どんな持ち場でどんな立場なのか、ということなしに、組織人の仕事は語れない。


独立起業してフリーランスになるとそういうものがなくなる。
私の名刺は、プロフィール欄記載のなんちゃらプロフェッショナル・コーチという資格名と、コミュニケーション・クリエイターというよくわからん名前を記載してきた。前者はオフィシャルなものだからまあいいとして、後者は、いよいよ独立起業間近という時に、いろいろ考えた末にこうした。ちょうど去年の今頃だ(拙note#53)。

最近、自称コアファンであるポッドキャスト「独立後のリアル」で、名刺に自分を何ものと記載するか、という話があった。フリーランスならではの視点だ。

自分はどういう人間だと売り出すのか。
自分の武器や特徴、やりたいこともしくはできることをどういうふうに打ち出すのか。
これはとても大事だと思う。

現役組織人だって、会社支給の名刺にはあまり勝手なことは書けないかもしれないが、そういう視点で自分を見つめてみることは悪くない。自分は一体ナニモノなのか。「自分」というものを表現できるオリジナルな名刺をプライベートで作ってみるのもおもしろいと思う。


私も上記の名刺で活動してきて1年。もしくは独立起業して9ヶ月。自分の基軸の輪郭が少しクリアになってきたような気がしている。
いずれ機会があれば、就職、転職、結婚、離婚、親との相克など、人生の重要な局面で選択を迫られているひとのコーチングもしてみたいと思っているが、親会社等を主舞台として活動していると、結局、組織人の話を聞くことになる。組織の問題は9割が人間関係にまつわる。特に半径5mの人間関係がうまくいっているかどうかで、朝起きて会社に機嫌よく行こうと思えるかどうかが決まるなんてお説もあるくらいだ。そしてこうした話は私自身が長年自ら試行錯誤したり、失敗したり、喜びを感じたりしてきた世界でもある。

結局私は、クライアントが自分の身の回りの他者とどう関わっていて、そこで何を感じているのか、どうありたいと思っているのか、という会話を深めたいのだと思うようになった。これは、コミュニケーション・クリエイターという言葉では表現しきれていないという感じも日増しに強くなってきていた。


で、名刺を新しくすることにした。
今度はズバリ「人間関係の達人をめざす会 主宰」とした。

こんな会が実在する訳ではない。会員も一人もいない。「主宰」と言ったって、具体的な業務・活動は何らない。さらには、私自身はいまだ人間関係の達人ではない。しかしそれを目指してきた、今も目指しているのは事実だ。そういうことを一緒に考えませんか、という問いかけをこの名刺に込めた。

実は、私が本当に目指しているのは、単に人間関係の達人というにとどまらず、「よく生きること」だ。
「よく生きることを考える会 主宰」と書くこともちょっと考えた。が、これではアヤシゲな新興宗教に間違えられかねない。山上ナントカみたいなヤツに恨まれても困る。泣く泣く却下することにした。
脱パン党党首というウラの肩書もなくはないのだが、さすがにこれを名刺に書いてあちこちに配る根性はなかった。

そして今度は裏面に拙noteのQRコードと、先日投稿した#163「コーチングをビジネスの現場でどう使うか」のアドレスを記載した。


さあ、これで、広告塔は一応整った。あとはご縁。これは神様と日々会話しながら進めたい。

前途は明るい。

かな??


今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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<予告>
#168 見た目
#169 【創作SS】老夫婦の会話
#170 願いを叶える 前編

(つづく)

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