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晴れの日も雨の日も#184 ご安全に(+拓青芸術協会展)

私が定年まで勤め上げた会社は重厚長大系の大手メーカーだ。製造現場を抱えており、人身災害を発生させないことが大命題だ。
安全は全てに優先する。揺るがない基本方針なのだ。

そのため、まず、設備に手を打ち、物理的に事故が起きないよう施策を進める。
そして、安全への意識高揚のために、会議が始まる時や人に会った時に「ご安全に」と声を掛け合う。「ご安全に」というのは該社の社員にとって極めて身近な言葉だ。

また、安全を確保するためのさまざまなルールも設定されている。
たとえば、ケータイ。製作所の構内では歩きながらのケータイ使用は厳禁だ。画面を見ながらなんてのはもちろん、通話もご法度だ。
それは徹底して浸透しており、歩きながら電話していると必ず注意をされる。知り合いかどうかは関係ない。外注業者や構内に物資を搬入に来た人など、明らかに社外の人でも例外なしだ。歩行中に電話がかかってくれば、必ずまず立ち止まる。ケータイを使用するなら道の端によらなければならない。

まじめな堅い会社なのだ。

それからすると、街中の様子は全く別世界だ。
スマホの画面を見ながら歩いている人の多いこと。おまけにイヤホンやipodを耳に付けている人も少なくない。目からも耳からも身の回りの情報が入ってこない状態だ。さらにはイヤホンを付けて自転車に乗りながらスマホの画面を見ている、なんて猛者もいる。外出規制が緩和されて少々減った感があるが、uber eats等の配達系の自転車もスマホを持って片手運転が主流だ。
相手が避けてくれるという期待100%なのかしら?事故にならなければいいがと願うばかりである。


話を親会社のことに戻す。
人身災害が起きるのは製造現場だけではない。転倒事故なんてのもありうる。その防止策のひとつとして、階段昇降では手すりを持つことが義務付けられている。各階段には人が近づくとそれを呼びかけるセンサーが設置されているほどの徹底ぶりだ。

私も卒業後とはいえ、構内ではこれに従うし、ほとんどの社員が遵守していると思う。
が、本当に手すりを持つことが必要だ、持たないと危ない、なんて思っている人が一体どのぐらいいるだろうか。

階段を踏み外して怪我をした人がでると、会社としては何らかの対策を講じなければならない。全部エスカレーターにする、なんていうのは非現実的だ。結局、昇降時に手すりを持つ、というルールが導入された。

しかし、そんなもん自己責任やないか、とフツー思う。私もそう思う。ルールである以上手すりは持つが、納得はしていない。こうなると、「手すりを持ったか持ってないか」というルールが独り歩きしがちだ。踏み外さないよう注意して階段を昇降するという本来の目的は忘れてないか?下手をすれば、手すりを持つことだけに意識が向き、肝心の足元への注意が疎かになる、なんてことは起きないか?

私は会社の方針に異を唱えているわけではない。「ご安全に」という声がけをするのは、安全への意識を高めるためにするのだ。声をかければ終わりではない。階段の件も然り。手すりをもつことが目的化しては話がおかしくなる。

目的をよく理解すること。心から得心すること。
「全ては心から始まる」のだと改めて思う。
そして、結局、いかなる場合も自分の身は自分で守るものだということを忘れてはいけないと思う。


先日、知人の息子さんが「拓青芸術協会展」@大阪リーガロイヤルホテルギャラリーに絵を出展されるという案内を頂き、見に行ってきた。作品は入選とお見事。ご当人にはお会いできず、残念ながら写真は撮影不可。こちとら絵画図工美術とは全く無縁✕苦手の唐変木で、お付き合いの気持ちだけで行ったのだが、学生に絵を指導されている先生に会場内をご案内頂いた。指導の仕方について伺うと、形よりも心のなかから溢れ出すものをそのまま描くように指導していると。そう言われて先生の作品を見ると、まさにほとばしるものを感じてしまった。写真とナマとは全然違うし。なるほど〜と思わされた。16(日)までやってま〜す。よければ是非どうぞ。

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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<予告:(但し、臨時差し替え頻発😂)
#185 ダルマ 
#186 願いを叶える前編
#187 願いを叶える後編

(つづく)

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