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晴れの日も雨の日も#209 NHKプロフェッショナル「世界一の少年野球監督」

10月4日に掲題の番組が放映されていた。ご覧になった方も多いかもしれない。約1時間、私も細君とともにかぶりつきで食い入るようにみてしまった。

滋賀県の辻さんという少年野球監督のお話だ。全国大会3度優勝。世界大会でも優勝。輝かしい経歴だ。
昔はこういう人は体罰スレスレのこわい人がベースのイメージだ。さすがに今はそういう時代ではないが、辻さんも、最初はとにかく勝ちたくて、作戦から投球、バッティング全ての指示を自分でベンチから出していたという。罵声も飛ばしていたし、選手を駒のように使うなという指摘も受けたらしいが、勝つことが正義だと思っていたと。かつてそのチームに在籍し、今は成人した息子さん二人が当時を振り返って「野球には緊張しか無かった」「恐怖で選手を支配するとパフォーマンスが落ちるということを知らんかったんだと思う」と語る。

それが選手に試合の差配を全て任せると、選手間で議論が生じ、子供たちの姿勢が変わる姿を目にした。まさに目から鱗。試合では子供たち全員が監督で、作戦を考えるのも声を出すのも全部子供たちということに方針転換された。答えは子どもたちの中にあるという考え方だ。

そういう考え方に立脚してから、辻さんは子供たちが楽しんでやっているかどうか、子供たちの笑顔にこだわる。

練習試合の前のアップがめっちゃ印象的だった。
「この大会、優勝した時の練習しましょ」と集合をかけられる。
何のことか?と思ったら、「相手バッター三振・ゲームセットでみんながマウンドに最高の笑顔で駆け寄る」ことを練習する。
父兄も巻き込んで「ヒットを打った時の練習」もされる。ボールもバットもなしで、ヒットを打ったという想定で打席から1塁ベースへ駆け込む。ここで「やったー!ヒットや!」と喜ぶ練習だ。
最初子供たちは一塁まで走るのに照れくさくて下を向いていたりする。一塁でのガッツポーズも全然喜びがこもらず小さく恥ずかしげだ。
そこに監督の声が飛ぶ。「もっと喜べ!」
そうこうしているうちに子供たちの表情が変わってくる。素晴らしい笑顔が続出しはじめる。

辻さんは「子供たちは自分を抑えることを教えられてきている。たとえば相手のことを考えてとか。しかし、そんなことをしてると、本当に喜びたい時に喜べないし本当に悲しい時に悲しめない。思いっきり喜ばないと試合中もその行動になるよ。ヒットが出ないような行動になるよ」と語る。いいプレーができたから楽しいんじゃなくて楽しんでたらいいプレーが出る。だから、自分だけじゃなく相手も楽しくなるような声掛けをしようと子供たちに語りかける。

これは、なるほどなーと唸らされた。
「もっと自分を解放しろ!嬉しい時には嬉しいように、悔しい時は悔しいように、おもっきり自分を発露させろ!」と私が思っていることとも通底する。


私は、自分自身も体育会出身者だし、13年あまり小学生や中学生のバスケットボールの指導に携わった。サラリーマン稼業のかたわらだが、カンカンに熱中していた。連戦連敗の弱小チームだったが、バスケットを好きになってくれて、中学・高校にバトンを繋ぎ、「頑張る」とか「向かう姿勢」ということを少しでも肌身で知ってくれたらという思いだった。へっぽこコーチだったが、そういう思いに関しては強豪チームのコーチにも負けていないつもりだった。

しかし、辻さんはその遥か上を行っておられる。しかも、喜ぶ練習とか自分を解放するという話になってくると今私が一生懸命精進しているコーチングの道とも深くつながっている。

いやー、世の中にはホントにすごい人がいる。大変勉強になりました。ありがとうございました。昨日はスポーツの日(「体育の日」とちゃうんか😂)ちょうどいいタイミングの投稿かな?

道端の名も知らぬ花2(だからしらべろって😂)

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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<予定(但し、臨時差し替え頻発😂)>
#210 野良
#211 【創作会話】心のヒダヒダとか一体感とか
#212 しかない思考癖・ねばならない症候群・べき人間

(つづく)

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