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「晴れの日も雨の日も」#34 サラメシ探検隊

サラリーマンにとって昼メシは重大事である。
もちろん誰にとっても三度の食事は大事なのだが、朝たとえば9時から、客に叱られ上司にこき使われ、やっとありついた昼メシ。これが終われば、また納期に追われ部下の指導に頭を悩ます午後の労働が待っている。
誰と何を食べてどんな時間を過ごすのかはとても大事なのだ。

前の親会社では社員食堂があった。営業等で外出・出張している時以外はそこで同僚とサラメシをとっていた。仕事の話、ゴルフの話、家族の話、たわいもない話をしながら楽しい時間だった。

インドネシアの時は自席で一人で食べていた。
他の日本人駐在員はまとまってワイワイ言いながら食べていたが、拠点長だった私は、ローカル社員達の手前、そこに入ることを遠慮した。日本人ばかりかたまって、しかも、時にインドネシアの悪口も出るような場に私が加わるのは具合が悪いと考えたのだ。
一方、ローカルメンバーの誰かと一緒に食することも偏りがあるように見られる恐れがあり、結局、一人という選択肢を選んだ。
1食約100円相当。ローカルメンバーの中には、一日3食の内この昼食が一番豪華だという人もいるのだが、なかなか日本人には厳しい内容で、いろんな面でなかなかツライ昼食だった。

今の職場では、私は部下なし・(実質的に)上司なし・同僚なしで、ある部の一角を間借りして机をもらっている。昼食はその部のメンバー2人と一緒にとる。いい人たちで本来部外者の私も仲間に入れてもらい、会社周辺の店に出没している。
私は彼らと同じ部門ではないとはいえ、その仕事内容は凡そわかるし、当然同じ会社でだいたいの社内情報等も共有しているから、話題にはあまり困らない。
が、同じ部門ではないというのはなかなかビミョーなもので、本当の仲間意識は芽生えにくい。一般的な情報を共有していても、同じ業務目標をを共有している訳では無し、何を共有しているのかというのは、メンバーシップのうえでとても大事なのだ。

で、この3人で毎日定食屋やラーメン屋をうろうろしていると、3人とも麺好きということがわかった。ひとつの共通点が見つかったのだ。
そこで、3人で「サラメシ探検隊 麺マスター部門」を結成し、会社の周辺の麺、すなわちうどん・そば・ラーメンの店を完全制覇することにした。

こうなると3人でひとつの目標を共有することになる。あそこがうまい、こっちは高い、こんなところに知らん店があるぞ、それはいかん早速探検だ、などと言いながら、探検隊の活動を開始した。
日常の中にオモロイを探そう。いつまでも素直で柔らかい心を持つためにチャレンジしよう。そう書いてきたが、この活動はまさしくこの趣旨に沿うものとなった。3人の関係性の一段良好化にもつながった。一石二鳥である。

そしてその成果が次の地図と一覧表。

地図に所在地をマーキング(ナンバリング)。一覧表にして評価を記入。食べログrateも記載。

これを3人で作るのがまたちょっとしたイベントだ。
まとめようと思うと、店の正式名称がわからない。地図にマーキングするにも、この筋だっけ?いやもう一本向こうやろ、などと飲み屋でわいわい言いながら作成した。
正確な位置を地図にマーキングするのに苦労するということは、ぼーっと無意識に歩いているということだ。コーチングを学習中の私は、そういう自分の姿に気がつき、「意識」「観察」ということに思いを巡らせたりした。

たかがサラメシされどサラメシ。
考えよう・やりようによってオモロイチャンスが潜んでいるのだ。

追記 
まだまだ寒い日が続くが、日は随分長くなった。時は着実に流れている。
私のこの1ヶ月半ぐらいにも苦楽いろいろあった。結局はぐるっと一周回って「振り出しに戻る」という感じだが、じゃあ、その時間は無駄だったのか。いや、そんなことはない。私の「氷山の水面下」がまた強化された(ハズ)。ヒーヒー言いながら生きることが私の地力や底力につながっていく。
先送りしてきた課題難題に向き合う気持ちにもようやくなってきた。
さあ、また新たな気持ちで頑張るぞ。

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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<予告>
#35   正しいから距離を置く
#36 「好き」ということ
#37 かっぺいものがたり 元気の秘密
#38 人生が二度あれば
#39 諸先輩の教え
(続く)


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