見出し画像

晴れの日も雨の日も#163 コーチングをビジネスの現場でどう使うか

昨年5月にコーチングの試験に合格した。ちょうど1年の節目、5月一発目の記事は、掲題についての小見をアップしたい。


コーチングは、傾聴から始まる。
相手に興味関心をもって、相手との信頼関係を作ることがまず出発点だ。
そして相手に問いを投げかける。
問われると人は考える。それを口にするとさらにその考えが深まる。
こうして相手自身が自分の中にある答えを探しに行く。

相手のその答えは相手のものであり、自分の考えと違っていても尊重するし、そもそもどちらが正しい間違っているというスタンスを取らない。相手の課題は相手自身が取り組むべきものであり、こちらはその解決からは手を放す。


だが、ビジネスの現場では、なかなかこうばっかりはいかない。
現実的には時間の制約もあるし、結果を出していく必要性もある。よりいい結果が出るように、上司がジャッジをしたり指示をする必要にも迫られる。

で、結局「理屈はわかるんだけど、実際にはね〜」という感じになってしまい、コーチング研修で学んでも現場に定着しづらい。私が活動の主舞台としている親会社でも長年コーチング研修に取り組んでいるが、それを日常の中で使っている人はたぶんほぼ皆無だ。

これは、コーチングを「答えや自分の意見を言ってはいけないもの」と狭く解釈させていることが元凶だと思う。現場で使えないことをいくらやってもムダだ。「ピュアコーチング」にとらわれるのはビジネスの現場にそぐわないと私は思う。

必要なことは、コーチングの考え方を踏まえ、そのエッセンスを活用して現実に即したマネジメントを行う、という方向性だ。


では、「ビジネスに使えるコーチングの考え方・エッセンス」とは何なのか。私は大きく3つ考えている。

1)相手との関係づくり

コミュニケーションは相手があって初めて成立する。相手の存在を認めること。相手に興味・関心を持つこと。これが一丁目一番地だ。
では、相手のどこに興味・関心を持つか。相手のアウトプットは相手の行動がうんでおり、それは自分ではなく相手の頭や心から起因している。結果だけでなく、相手の頭の中ーたとえば価値観とか優先順位とかーに興味関心をもつこと。そこに興味・関心を持てれば、ジャッジメントや指示を与える際にも、どういう与え方をすれば相手が受け取りやすくなるかを考えるようになる。
また、相手と自分は別の人間であり、考えている事や感じている事は当然異なる。違いが顕在化した時がチャンスで、相手がなぜそういう考え方を持つのか、相手にはどんな景色が見えているのかを知ろうとすること。そうすればお互いの理解がグッと深まり、相手との関係性は飛躍的に向上する。

2)本質に迫る

相手に興味・関心を持つことは、相手目線でものを考えることにつながる。それは取りも直さず、自分目線にとらわれない、ということだ。
私達は日常いかに多くの思い込みや決めつけ、とらわれの中にいることか。その制約を取っ払うことで、見える景色は全然変わってくる。思い込んでいる本人はそれしかない、と思っているから、思い込んでいることに気づかない。そこに気づかせるのが問いの力だ。あるいは観察から生まれるフィードバックだ。

また、やらなきゃなあ、と思いながら手つかずな事に問いを重ねていくことで、具体的にいつ何をやらないといけないのか、がはっきりしてくる。霧が晴れて視界がクリアになってくるのだ。

答や指示を与えるほど相手は考えない。指示から問いへ、そして問いの共有へ。これができるとチームは強くなる。

3)自分の姿を知る

自分のことは自分が一番良くわかっている、と言う人は多いが、実は、自分のことが一番見えていない。
問われることで、自分の姿に初めて気づく。
たとえば、批評家根性に陥っている人。
主体性に欠ける人。
自分が周りに与えている影響に気づいていない人。

そして、今日とは違う明日にしたいと思うなら、昨日までとは違う行動をとる必要がある。同じことをしてれば同じ結果になるのは自明の理だ。これも同じことを繰り返している自分の姿に気づかせることが有効だ。


こういったことを感じて頂き、実際のビジネスの現場で活用できるコーチングをお届けしていきたいと私は思っている。

今年もツバメが駅にやってきた。例年より早いかな。これから巣作り子育て頑張って❤

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

コーチングのご相談などご連絡等はこちらに→nagaib61s83@gmail.com
(グチ、やり場のない思いやイライラ、悩みなどもどうぞお気軽にメール
 下さい。しっかり受け止めます。皆様の「心のゴミ箱」としてご利用
 頂き、「心のオアシス」を感じて頂ければ誠に幸甚です。)

<予告>
#164 おでん屋にて#9 好きとか愛とか
#165 見た目
#166 続中学生日記

(つづく)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?