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東京という街

ラオスラオス言っているのに、急に東京の話。

私は東京で生まれて、ひとときの親の転勤を除いては東京で暮らし、進学し、就職した。

生まれて育ったのは東京の中でも西のいわゆる郊外だけど、電車に乗れば新宿、渋谷にもすぐ行けた。

それ以上でもそれ以下でもなく、私はその場所で人生の大半を過ごしてきたので、ここが一番の拠り所なのだとは思う。

協力隊でラオスに赴任した時は、首都から150km離れた隣県に住んだ。

首都に近い場所ではあったけど、それでもその県の雰囲気、言葉(方言)、民族文化があって、私ははじめて故郷ができたような気持ちになった。

でもそしたら、私は日本に故郷がないのだろうか。

ラオスには「帰る場所」があった。
首都でたくさんの人たちに会った後、任地に帰るとほっとした。

日本では、東京で自分の人生のすべてが完結してしまう。
でも、学生時代を過ごした駅にふと行くことがあると、そこには当時に帰れる場所があった。
私はここで過ごし、新たな経験をし、次の道に進んできた。

そして今も、新たな出会いがあり続けている。
私にとってはここが日本の故郷だし、今を生きる場所でもある。

ラオスと日本を行き来するような生活になっても、帰ってくる場所がここにある。

ここはすべてを包み込んでくれる街。


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