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デザイン?技術?服づくりにおいて大切なこと

ラオスでの仕立て屋さんとの出会いから、服作りを学び始めた自分。

帰国してすぐの春に、文化服装学院に入学した。

学び始めるにあたり、服作りを学ぶ目的について考えた。
自分は何を習得してどう活かしたいのか。
服作りと聞いて思い浮かぶことは「デザイン」と「縫製」だった。

1つは、デザイナーとして、自分が思い描くイメージを服に落とし込めるようになりたいということ。
それこそがブランドをブランドたらしめる、クリエイティブの要素だ。

そして2つめは縫製技術。
頭に描いたものを、形にできるようになることこそが自分が目指すものだった。
いまや縫製ができる人とマッチングできるプラットフォームもあるし、様々な方法で服づくりは外注できる。
その方がスピード感を持ってできるし、デザインなど自分にしかできないことに集中できるという考え方もあると思う。
でも、日本式の服づくりをラオスでやりたい。それなら自分が技術を身につけて、自分でラオスにそれを伝えたいと思った。
自分ができる、ということはどんな言葉よりも説得力がある。

実際に専門学校に入学し、漠然としていた服づくりを1つずつ紐解くように学んでいくと、その解像度が上がっていった。
まず大切なのはパターン。いわゆる型紙のことである。
また詳しくは次回書くが、人間の身体の曲線に合わせて、デザインをミリ単位の設計図にしていく過程。
この時に必要なのが「見た目の美しさ」「動きやすさ」「縫製のしやすさ」を考えることだ。
見た目の美しさは言うまでもないが、「動きやすさ」にはゆとりや運動量を考慮した服の形にして着心地の良さを実現するという意味がある。
またそのあと効率よく綺麗に縫製ができるような形や仕様(縫い方)にすることも重要だ。

そうやって学んでいくと、服をつくるうえで考慮すべき様々な要素が見えてくる。

服づくりの出発点である「デザイン」は、その服の目的や対象を決定づけるものだ。ただこれは、専門学校ではあまり学ばず、日々自分でインプットとアウトプットを繰り返すことで自分がつくりたいものが見えてくるのだと思った。

そしてそれを支える技術と品質。
その両輪が揃ってこそ長く着たくなる「良い」服である。

そんな前提となる考えを最初に刻みながら、私のブランドづくり、服づくりは始まっていく。

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