別に奇跡なんかじゃないから / 斎藤誠 feat. 岩崎宏美
「斎藤誠」ってアーティストはご存知ですか?検索すると同姓同名で全然関係ない人が検索にヒットするのも良くないですよね。
サザンの桑田佳祐の後輩と言う触れ込みで、青山学院大学卒業の彼です。そう言う触れ込みで80年代にデビュー。デビュー盤はレコードでした。私は兄貴がそのデビュー盤を買ってきたので、兄貴がいない時にこっそり、聴いたのが初めてでした。当時バンドの仲間にも聞かせて、ファンになりLIVEにも足を運んでました。そこからデビューして30年以上が経ってます。
残念ながらメジャーになる事はなく還暦を迎えた彼です。曲調はエリック・クラプトンやAORの巨匠マイケル・マクドナルドの影響が色濃く出てる彼です。Guitaristである彼です。Guiter中心の曲作り。当時から少々変わっていて、ガット・ギタータイプのエレアコの使い手でした。私もその音に影響され、同タイプのGuiterを購入して使ってました。
そして時は流れ、ヒット曲もないまま30年のミュージシャン生活を続けてる彼です。ここ10年くらいは実はTVでもライブでも大きな場所に登場してるのです。そうサザン・オールスターズです。10数年前にサザンのギタリストが辞めました。その後、サポート・メンバーとしてGuiterを担当してるのが、「齋藤誠」彼なのです。
彼の持ち歌では立てなかったTV,ドーム・ツアー等はサザンのサポート・メンバーとして、ここ10年は立ってるのです。
音楽的な観点から言えば、ギター・アレンジも抜群。作曲能力も抜群で私は30年来のファンです。とても音楽的に好きな曲も多数。何年経っても聞けるほどのタイムレスな名曲も多数です。
とは言え、それだけではメジャーになれない音楽業界の厳しさです。どんなに実力があってもダメなんですね。でも30年前からGuiter一本でピアノのようなバッキング・アレンジを考えつく、そのセンスは日本では齋藤誠だけと思っています。私は彼のそのギター・アレンジに大きく影響を受けています。
そんなミュージシャンの彼は今も現役に全国ツアーをこなしてます。名古屋にも毎年来てくれています。私も足を運んでいます。アルバムはCDもあまり売ってません。配信も一部のみ。なかなか手に入れるのが困難な状況です。
私はメルカリで過去のCDを購入したりする始末です。
Youtubeでも上がってる曲情報は少なめ目。その少ない中でも彼の名曲をラジオ番組で岩崎宏美をゲストに迎えて生演奏です。こんな音源はなかなかありません。
彼はバラードの作曲の名手です。その中でも2012年頃リリースのアルバムに収録のこのバラード「別に奇跡なんかじゃないから」は大人のバラード。原曲もアコギの弾き方りが中心にバック演奏が増えてくるパターンのもの。もともとGuiterベースで書かれた曲なので、弾き方り形式でなんら問題ありません。
サラリとやってますがプロですから、キーは絶妙に男女でバランスの取れるキー。ギターのバッキングは単なるストロークではなく、ピアノのようにその場で必要な低音、高音部を絶妙に分けて弾いてます。Cメロに入る頃には雰囲気を変えるため、静かなアルペジオと小気味の良いフィルイン風のフレーズでブレイクを挟みつつ、フェイドアウト気味のギターも音量を抑えめで終わっていきます。サビの部分では原曲にないハモりを随所に挟んでいます。
何気ない弾き方りに聞こえるかもしれませんが、この曲を何度となくアレンジして来てるので、普通にやってのけてますが、考えられた演奏です。雰囲気でGuiterを弾いてる訳ではないです。絶妙に練られたギター・アレンジになっています。
その名曲を聴いてみて欲しいです。少々地味かもしれませんが、男の落ち着きのある熱い情熱を感じられるのでは?と思います。
彼の曲をもう少し知って欲しいのでSpotifyなどで、いくつかのアルバムは配信されてます。オススメは最新アルバムのこれです。
アルバム - ネブラスカレコード~It's a beautiful day~ https://music.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nXIrY0Ktv4fN5r37KPcaVjooU0vcaRNVU
です。このアルバムは彼のベスト盤でもあります。彼の過去のオリジナル曲をGuiter一本でリアレンジし、歌い直したアルバムになります。2017年に発売したものです。私は彼のLIVE会場で購入し、サインを頂きました。
彼が作曲した原風景のまま、各曲をベスト盤と言う形で聴けるのは、特別な取り組みでかつ、彼の最も新しいアルバムであるので、彼の歴史を感じつつ、今、その円熟したGuiter&Vocalを堪能できるアルバムになっています。
彼の魅力の一端を感じてもらえればという事で、ご紹介します。