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3びきのくま / 大貫妙子&坂本龍一

音楽はどこまでシンプルに出来るのか。その曲の良さを伝えるにはどういう風にアレンジしてリスナーに届ければいいのか。どの程度のテンポで曲を伝えたら人の心に届くのか。言葉と言葉の「間」をどれくらいとって伝えたらいいのか。

「ピアノと歌」それ以上の道具は必要ない。大切なのは「言葉」と「メロディー」そして、それらを色図ける「伴奏」で必要十分です。

大貫妙子さんはデビューして40年を超えるキャリア。シュガー・ベイブ時代から始まり、80年代にはヨーロッパ調の曲調を取り入れた日本語楽曲に傾倒。CMの曲も沢山書きました。映画「Shall we dance?」のテーマ曲も書き下ろし、歌ったのが一番有名かも。そんな大御所が一切のものを削ぎ落とし、究極にシンプルな形での音楽表現にチャレンジしたのが、この曲を含むアルバム「UTAU」です。

2枚組です。1枚目は歌とピアノ。2枚目はピアノのみ。曲構成は一緒です。
なんだか変なアルバムですよね。

それもそのはず、ピアノは坂本龍一ですから。ピアノ一本でアルバム何枚も出してる教授です。1枚目は大貫さんとの作品という事で「歌のためのピアノ」に徹してます。2枚目は本来の実力をいかんなく発揮させるという事なんだと思います。

今回ご紹介の「3びきのくま」は曲は坂本龍一、詞は大貫妙子と大御所のお二人による合作です。二人は大貫さんのデビュー時から坂本さんがアルバムの編曲をやっている仲ですので旧知の友人的な部分もあります。

天才と言ってしまえば簡単ですが、そんな域の日本を代表するプロの二人が作る作品です。究極の姿の曲が生まれました。このアルバムには他にも素晴らしい作品が入っています。

その中の代表的な一曲という事で紹介します。お二人の作品は紹介しきれない程、多数の作品を生み出していますが、二人だけで作り上げたという意味では今回のアルバムは異色なものになります。

シンプルで最低限の言葉、音で作りあげた世界観は目を閉じて聴いて欲しいです。その暗闇に映し出される映像は一人一人違ったものを映してくれる、静かで美しい映像だと思います。その一音一音がきっと一人一人にあった映像を見せてくれる世界だと思います。

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なーたん
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