隅っこの落葉たち
隅っこに集まって
ちいさな細切れの落葉たちが
川面(かわも)を流れていく
少しずつ
去りゆく秋に押されながら
押し合い圧し合い
仲が良いんだか 悪いんだか
重なりあって
あったまって
居心地よくいられたら
忘れられるのかもしれない
見慣れた此処を離れるのは
冒険じゃないと知っているから
ときどきプイッとそっぽを向くヤツもいるけれど
ほんとうは怖がりで、素直じゃないだけ
そのうち素知らぬ顔で
みんなのいる場所にくるはず
さあ、流れてゆけ
隅っこでいい
少しずつでいいから
流されないで
流れてゆけ
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