あの失敗があったから


こんにちは、SRライダーのなっちゃんです😉
今日は自動車学校での思い出話を少し🏍

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私はSR400というYAMAHAの中型バイクに憧れて、バイクの免許を取りに行った。

でも、それまでタイヤが2つの乗り物といえば自転車くらいしか乗ったことがなく…原付は普通自動車の免許を取ったときに1時間ほど教習を受けただけ。

そんな超初心者だったので、教習は苦労した(いや、どちらかと言えば先生が苦労していた…)。

特に苦手だったのが、あの狭い教習場のコースで40km/h出すこと。
急制動という、時速40km/hまで加速したあとブレーキをかけて指定された位置に止まる項目が何度やってもパスできなかった。

何が苦手だったのかって、まずは40km/hも出すのがこわい。
車とは違って生身で乗ってるし、自転車ならそんな速度まず出ない。

防御力ゼロでそんなスピード出したら死んじゃう!!
(もちろんヘルメットとプロテクターはつけてるし、公道出たらもっと出すことになるけど、本気でそう思った。)

あと、加速する区間が私にとっては短くて、アクセルをまわす→クラッチレバー握ってアクセル緩める→シフトチェンジを2回繰り返して3速まで入れるのが間に合わないという…

先生からは「もう少し頑張って操作になれような!!」と、運転技術云々以前のアドバイスをされる始末だった。

でもある日先生から、「シフトチェンジのタイミング言うから、それに合わせて怖がらずにやってみて。もし転んだりしてもすぐ助けに行くから。」と言われてコースへ送り出された。

スタートラインに停車すると、先生が手を上げた。

「いくよー!テンポよくねー!」

私も片手をあげて応じた。
緊張しながらシフトを1速に入れる。

「思い切り(アクセルを)あけてーもどす!はい(シフトを)チェンジしてすぐ(アクセルを)まわす!!」

先生の声を頼りにバイクを加速させると、今まで聞いたことないようなエンジンの唸りが聞こえた。

おおっ、速い!!
けど気持ち良い。

風を切る心地よさを初めて感じた。
そこまではよかった…が。

「おーいブレーキブレーキー!!!」

加速できたことに満足して停車ラインのことをすっかり忘れていた。
先生の声にハッとして周りを見ると、停車エリアの始まりを示すパイロン(目印)を通り越していた。

私は止まらねばという焦りから、めいっぱいブレーキをかけた。

ガシャーン

一瞬何が起こったか分からなかったが、頭が2回くらい地面でバウンドしたのは分かった。

そう、時速40km/hから急ブレーキをかけたせいでタイヤがロックされてバイクが滑ってしまったのだ。

ミッションバイクの場合、右手のフロントブレーキ(前輪)と右足のリアブレーキ(後輪)をバランスよくかけなければいけない。

ブレーキをかける力の割合はフロント:リア=7:3くらいにするように教えられる。

それを慌ててたとはいえ、手も足も10の力でガツンとブレーキをかけてしまったが故の失敗だった。
あとから冷静に考えれば、気がついた時点で落ち着いてブレーキをかければ問題なく止まれる状況だった。

ただ、この失敗を経験して怖くなった…ということはなく、いい意味で思い切りがよくなった
怖い怖いと思いながらやるから身体が強張るし、動作もぎこちなくなる。

そして、一瞬の気の緩みや焦りが命取りになることも、改めて実感した。
これまで以上に集中して運転することはもちろん、何かあっても冷静に対処できるよう、ゆとりある運転を心がけるようになった。

幸いにも急制動での転倒時、バイクはエンジンガードのおかげで大きな傷をつけてしまわずに済んだ。
人間のほうも、ヘルメットやプロテクターがあったので、かるい打撲と翌日少し首が痛い程度で大怪我にはならなかった。

あれが免許を取って公道に出たあとだったら、と思うとゾッとする。
失敗はないに越したことはないが、あの日「怖がらずにやってみて」と背中を押してくれた先生には感謝している。

後日また同じ先生の教習に入ったとき、「転んでも助けるって言ったけど、本当にあんな派手に転ぶとは思わなかったよー。でも辞めずにまた来てくれて安心した。」と言われたのはここだけのお話…先生、心配かけてごめんね。笑


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