理想のライフスタイルに近づけてくれた、サンローランのスニーカー

お気に入りを紹介する、ライフスタイルマガジンを始めようと思ったとき、最初に書きたいアイテムで浮かんだのは、迷わずコレだった。

サンローランの
白いレザーのスニーカー

5年ほど前の自分の誕生日に、自分のために購入したものだ。

白いレザーのベースに
わたしの好きな銀色の星
そして後ろ姿は品のあるネイビー

モノトーンや青系のグラデーションコーデにあわせると、星がポイントになってかわいい。
スニーカーといっても、白いレザーなので、カジュアル過ぎず、洗練されるので重宝している。

インスタで憧れの人が、サンローランのスニーカーを履いているのをみて、むくむくと欲しい気持ちが芽生え、購入した。

こう書くと、日常的にブランド品を購入しているうちの一つ、という感じだけど、そんなことはなかった。実はこのスニーカーは、わたしにとって、人生の大きな転換点となった品なのだ。

このスニーカーを購入したことによる、パラダイムシフトをあげてみると…
●国内でも海外ブランドを購入していいと許せた
●スニーカーにも高いお金を出していいと許せた

という感じで
自分で、自分自身を縛っていた
こうしちゃだめ！という価値観を
壊すキッカケとなったのだ。

ひとつずつ説明すると、当時のわたしは、自分自身に、海外ブランドを国内で購入することを、許可していなかった。

海外に行けば、国内より割安で購入できることがわかっていたから、海外旅行に行ったときに、欲しかった靴やカバンを購入するのが、当時の習わしだった。

でも、別に海外でなくても、欲しくて、お金があるなら、今すぐ買えばいい。欲しい！かわいい！というワクワクを、わざわざ、ずっと先の旅行まで先延ばしにする必要あるのか、と思うようになり、購入に至った。

その結果、国内でも欲しいブランドの品を購入できるようになり、そんなふうに、お買い物ができるお金を、稼ぎ続けられる自分に自信を持てるようになったし、医師にしてくれた両親や、豊かさに感謝が増した。

もう一点。当時のわたしは、足がきれいに見えるヒール、例えばルブタンやマノロなどには、高いお金をかけてもいいと思っていたけれど、ペタンコのバレエシューズやスニーカーに、高いお金をかけるなんて…！という価値観だった。

でも、ここで、あえて今まで、高いモノを購入してこなかった、スニーカーというものに、投資してみることで、新しい価値観を得られるかも…と思い、購入してみた。

結果、足がきれいに見えるヒールでなくて、日常使いのスニーカーにもお金をかけられる自分であるということを味わえ、これもまた、自信をつける一歩になった。

これを機に、ブランドのバレエシューズも購入できるようになれたし、のちのち、サンローランの別のスニーカーも買い足した。

なんなら、いまじゃ、バレエシューズはブランドの方が、コーディネートが格上げされると思っているし、なんてことないスニーカーにこそ、お金をかけることで、コーディネートをしめる役割があると思うようになった。

ちょうど、この頃から、損得などを優先する思考よりも、自分の感情に正直に生きるように、価値観を変えていっていた。

新しい価値観をもとに、心から欲しい！と思うものにお金を使おうとした行動が、サンローランのスニーカーの購入だった。

この小さいけれど、ドキドキ、ワクワクした挑戦をしたおかげで、心の「きゅん」とした気持ちを大切に、日本で海外ブランドを購入できるようになったし、日常使いのものに、ブランドを購入してもいいと思えるようになって、わたしのライフスタイルはより理想に近くなった。

大理石のお店の中で、ドキドキしながら試着して、購入を決めた瞬間が今も鮮明に思い出される。

小さい頃からデパート派だったので、ブランドの路面店に行くこと自体にドキドキした。サービスされた、ペリエを飲みながら、広い路面店でのお買い物って気持ちいいな〜と思ったことを覚えている。

その日は、ZARAのエコレザーのワンピースに、ユニクロの白のリネンシャツ、ヘアはオールバックにして、コスチュームジュエリーのネックレスをポイントに、モノトーンにコーディネートしていた。

わたしがサンローランに対して抱く、ハンサムな女性のイメージのコーディネートで、シンプルなモノトーンのインテリアと、蛍光灯の光で青みが強い店内の雰囲気にあうな、と思わず写真を撮った。（上の写真）

店員さんにワンピースを褒められて、ZARAなんですよ！とヒソヒソ教えたことも懐かしい。

5年たった今も、そんな鮮やかな思い出がつまった品なのだ。

最初は少し硬かった、スニーカーのレザーも、今ではずいぶん馴染んだ。数年経っても、雨の降らない日を選んではいたり、汚れを丁寧に落としているおかげで、今なお、愛用できている。

そして、この靴を履くたびに、自分の転換点になったことを思い出して、豊かで幸せな気持ちになれるのだ。

あのとき、勇気を出した自分、グッジョブ。

格言通り、素敵な靴は、素敵な場所に連れて行ってくれる。

この靴は、好きなものを心のままに購入できて、豊かさを感じられるライフスタイルに連れてきてくれた。

感謝しかない。

これからも、よろしくね。