エンジニアのソフトスキル (4) 成長力

(この記事は「エンジニアに求められるソフトスキル」のPart 4です)

これはちょっとメタなスキルかもしれません。ハードスキルやソフトスキルを高めるためのスキルといったところでしょうか。それだけに、身につければ複利的な威力を発揮します。

検索力

今や、検索なくして成長なしです。的確に検索するには、キーワードを決める語彙力や、玉石混交の検索結果をぱらぱらと見て選りすぐる力、検索結果から更に良いキーワードを見繕って再検索する力などが必要です。

また、探したい領域に関する基礎知識も必要になります。ググれば何でも出るとはいえ、完全な素人には良いググり方が見つけられません。結局、前提となる基礎は自力で仕入れておく必要があります。

訊かなきゃ分からないことを訊く力

検索力とは逆に、誰かに訊かなきゃ分からないことをさっさと訊く力も大切です。自力で調べれば分かることは調べ、それが無理なことは訊く。悩んでもしょうがないことは訊く。

それを嗅ぎ分ける前提の力としても、検索力は大切です。まず素早く検索してみて、見つからなさそうだったら、訊く。

読解力

書いてあることを正しく理解し、利用し、熟考する力です。読解力があれば、先人の知恵を効率よく吸収できます。この力の根っこにあるのは語彙力です。

エンジニアは書くのも大事ですし、読むのも大事です。ソフトウェアの技術は、大抵のことは書籍なりWebなりで文書化されています(OSSならソースコードも)。そのため、読めば理解できる人は、理屈としてはどこまでも自力でキャッチアップできることになります。

そして、書く力と読む力は互いに高め合う関係にあります。たくさん読んできた人は、読みやすいものと読みにくいものの判断軸が身についてきます。そうすると、他人から見て読みやすいものが書けるようになります。逆に、自分もたくさん書いてきた人は、書き手の視点が分かってくるので、読解もできます。

抽象と具体を行き来する力

抽象と具体を行き来できる人は、ある場面で経験したことを、別の場面に応用できます。

「具体から抽象へ」の思考ができると、経験した具体例の群から、共通点や法則性を見い出せます。そして次に「抽象から具体へ」の思考ができると、見い出したことを新たな場面に適用し、効率よく行動できます。

このように「具体→抽象→具体」の型を実践するのが、行き来する力です。

目標を立てる力

会社組織などで、目標設定ってありますよね。それです。良い目標を立てられる人は、頑張りの方向や進捗の測り方を明確にできるので、自分で自分を動機づけできます。

近年、目標設定のコツとしてよく言われるものが「SMARTの法則」です。以下の5つの頭文字をとったものです。ググると色々な記事がでてきます。記事によってAとRあたりが微妙に違うのですが、多めに見ときましょう。

・Specific(具体的である)
・Measurable(測定できる)
・Assignable(誰がやるか決められる)だったり、
 Achievable(達成可能である)だったりする
・Realistic(現実的である)だったり、
 Relevant(目標がその上位目標などと関連している)だったりする
・Time-bound(期限がある)

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