【読書コラム】武勇伝が作れない時代に、何者かになりたい若者は空回りするしかないんだぜ! - 『無敵の犬の夜』小泉綾子
大学時代の友だちとやっている月一のzoom読書会で小泉綾子さんの『無敵の犬の夜』を読んだ。これがべらぼうに面白かった。
北九州の田舎町に暮らす高校生の男の子が主人公。彼は幼い頃に母親の不注意から右手の指が欠損している。そのコンプレックスを教師にいじられ、不登校になるも、そんな状況に悶々と不満を感じている。
ある日、近所のファミレス・ジョイフルで「バリいけとる」先輩と出会い、チャゲアスみたいなノリでウザい教師をぶん殴り、学校から追い出すことに成功。主人公は先輩に心酔し