【ショートショート】反省コーディネーター (1,769文字)
「つまり、体育の授業中、お友だちに怪我をさせてしまったわけですね」
「ええ。本人はちゃんと謝ったから大丈夫って言うのですが」
「お母様としては心配である、と」
「はい。そうなんです」
小さな会議室。母親が知らないおばさんと話し合っていた。その横で小学五年生のエミリは唇をとがらせ、窓の外をぼんやり見ていた。オレンジ色の夕日が眩しかった。
いつになったら帰れるのだろう。ゲームやる時間はあるのかなぁ。夜には推しの配信もあるし、わたし、けっこう忙しいんだけどなぁ。