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「失敗の本質ー日本軍の組織論的研究」を読む1 ー失敗に対する厳罰の弊害ー

「第1章ノモンハン事件」を読み始める。組織論の観点から失敗の本質を研究。第一章の途中まで。

冒頭から不穏だ。ノモンハン事件は日本軍がソ連軍と本格的に衝突した初の陸戦であり、「本来は」多くの教訓になる「はずであった」。はずって、、。

この本を読むのは辛い。
1.中央司令部と関東軍の対立
2.敵の調査を行わず敵戦力を軽く見る
3.自分達の能力を過信し当初の作戦にこだわる
4.大砲や戦車といった物量による作戦へ戦争そのものが移行しているのに昔ながら作戦のまま戦う
これでは現場の兵隊が悲惨すぎるではないか、、。

実際には外部からソ連軍の物量に対する警告などはなされていたが、関東軍はそれを消極的意見として不適当であるとした。

結果最終的には日本とソ連で停戦協定が締結されて終わった。国境が未確定だったがゆえに起こった戦争だったが結果としてソ連主張する国境線で決まった。

最終的に日本軍第一線の連隊長の多くが戦死、あるいは戦闘途中で自決した。撤退した部隊長の一部は厳しく批判され自決した。結果、この戦闘の体験をその後に活かす道を自ら閉ざした。

3C分析はビジネスの現場では良く言われることである。Company=自ら、Competitor=敵、Consumer=消費者(この場合は戦い方の潮流か)。この第1章を途中まで読んで思ったのは3C分析せずに突撃したらこんな風に惨敗するんだろうなということ。ビジネスはお金が溶けるだけだが戦争では、、。そしてビジネスも戦争も一回で全ての勝負がつくことはない。が次回の再戦のためにその教訓を活かすには、単に敗北者を罰すればいい、というものでもないだろう。だが日本軍は、、。

この本を読むと心が非常に痛むのでこの本についての更新は遅いと思います。。。しかし貴重な教訓を得られると思い、なんとか読みきりたいと思います。

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