茂木健一郎×塩谷賢 対談を見る(後編)

オマル マン氏との対談、第37回目。前回対談からの続き。

O「動画の30分頃に、「狂人戦略」=マッドマンというワードが出てきます。二人は、プーチンや北朝鮮を念頭に話していますが、これ、ドンピシャで茂木自身を語っているなと思った。

#塩谷賢 対談 #ウクライナ 情勢 #ロシア 国家とは 軍事とは アメリカの本質 プーチンのねらい 日本の道 今後の世界 #核兵器 の意味 
https://www.youtube.com/watch?v=NmrHh1koqSA

「長い目で見れば阿保」
「電車で社内で刃物を振り回す人間」
「こいつと対峙するには自分が傷つくという覚悟が必要」

云々といっているのは、(かねてより、我々が対談を通じて言及していますが)「小さな自己目的の為に、「正論」を利用している」。マッドマン=茂木自身なのですよね。それを我々は「それじゃ、駄目だよね...」と、なんやかんやいって、
嗜めている状態。」

「ちょっと前の「歴史揶揄」の動画で、そのあとに、プチ炎上したので、アンサー動画を撮っている(#クオリアマスタークラス #人工知能 は「 裸の王様」だと叫んだロジャー・ #ペンローズ の物語 https://www.youtube.com/watch?v=g4QfqPVyC-0)。自己とロジャー ペンローズを重ねて、「俺は歴史に残る」と。これを見て、私が思い浮かんだのが、絲山秋子の「ばかもの」の一節でした。「ああ、お前、世界平和だとか、なんでそんな抽象的な話をするようになったんだ」と”ばかもの”を憐憫する場面があるが、まさにそれでした。茂木こそが「狂人戦略だ」と。」

K「それは、私は思いも至らなかった論点ですが。「狂人戦略」=マッドマンについて。」

O「茂木は、図らずも自己を語ってしまっているのか。それとも、自分で自分を笑い飛ばしているのか、そこは不明なのですけれど。対談の様子からは、前者な気がしています。」

K「「平和」とか「人間」とか、あるいは「人権」という抽象理念を、刃物のように振り回す構図。それが「業界」保持に、合理的だと。」

O「そうですね。経済的合理性とは程遠い「業界保持的合理性」ですね。例えばこの動画(#自分 が変わることが最大の #創造性 である https://www.youtube.com/watch?v=atZtX6Bvppw)。」

K 「そうすると、私の論だと、「個」がなくなり、「機械」=チャップリンの『独裁者』(『モダンタイムス』か)に見られる歯車の一部になる。まさに、「人間」消失の方向。」

O「これは茂木の意見ではなく、クランボルツというスタンフォード大学の教授のキャリア論なのです。虎の威を借りる狐。正論の威を借りる茂木。」

「仰る通りで塩谷氏が言及していますが「個」こそが、経済合理性との表裏一体の関係性にある、当のものなのです。」

K「前に私が示した現代アート業界の宣伝のような動画にあった、茂木氏の語りの新興宗教の広告塔のような語り・表情と、共通の「質」を感じさせる。」

O「以前、会田誠氏への言及において、「敢えて」で当人を救ってしまう「偽善」を語りましたが、それとも親和的ですね。」

K「現代アート業界にいざなう、導入としての「キャリア論」のすすめ。敢えて「落ち目の左翼のステレオタイプ」を演じる、という。「業界護持」のピエロ。」

O「ほんとうの「個」というものが顕在しているのは、まさに今、戦争の「緊張」に曝されたヨーロッパ、ロシアですね。チャップリンのコミカルな「機械」ではない。偽の個、本物の個。その違いとは「緊張」。」

「その「緊張」を生み出しているものが、経済合理性と塩谷氏は語っている。茂木は、たぶん、ついてこれてない。本当に微妙な、繊細なラインですが。」

K「その分離ですね。塩谷氏は、「個」を保持していた。「シラス」(表=業界の一端)への登壇の茂木氏の誘いを、断固として拒否。」

O「そういう、瞬間のふるまいのなかに、本質が宿っていますね。大人と子供くらい違うんですよね。」

K「繊細な人間の「個」のクオリアが出現したときに、ボーッとしてしまう。」

O「ボーっとしてますね。茂木のクオリアというのは、「個」を信じきれない自己の弱さのカムフラージュなのではないか。」

K「本当に、人間の「思考停止」の顔。」

O「「お~...」」

K「味もしない。匂いもしない。」

O「信じ切れてないのですよ。持ち前のコネ持ちっぷりで、優れた友人をもっているので、耳学問みたいになっている。「発射」という緊張感がゼロ。」

「そして、一貫して「正統」の神髄を唱え続け、常時「発射」し続けている加藤さんは、「個」。」

K「緊張感の無さ=(業界の言説の)垂れ流しということ。「馬鹿の見本」として、茂木氏は機能しようとしているのか。会田誠との共通性。他の業界の人員は、ほとんど現在沈黙に入っている。恐ろしい情景だな。」

O「ヨーロッパが金属疲労みたいになって機能しなくなった。ヨーロッパが死につつある。そこで世界からプーチンが浮かび上がってきた格好。いろいろ限界なのでしょう。緊張感の無さ、は世界規模の事象である。」

「おそろしく野蛮な情景です。経済合理性ではなく、業界言説が、日本国を支えている。国内外に、そのアナロジーを見出せる。例、リヒター。」

K「経済合理性を支える「個」。動画で塩谷氏が語るので興味深かったのは、ヨーロッパに対して奇妙な位置にあり、他とは異なるギリシアの固有性。「主体」が対象や環境に「対面」という形をとる、という表現。」

O「本当に面白いですよね。」

K「ハイエクの語るギリシアとも、おそらく一致する。」

O「私は私、私の感覚、=所有=個。」

K「「個別的所有」。かけがえのない。」

O「ここらへんのハイコンテクスト部は、ほとんど全員、脱落(笑)。」

「その対極こそピーターパン=少年。」

K「茂木氏は業界的言説を、他が沈黙に入るに反比例して拡大・連呼することで、没落する業界の尖兵と化している。」

O「茂木には「いじける顔」がある。=幼児。たびたび、私は見逃さない。彼の「いじけ顔」。対して、塩谷氏のいじける顔は、なかなか想像つかない。」

K「「個別的所有を否定するところには、文明はない」(ハイエク)。」

「「蛮行」しかない。」

O「個別的所有を理解できない者は、いじける(オマルマン)。」

「「ボク、もう、いいもん!」と。」

K「業界トークの場(表)に出ることを拒否した塩谷氏には、守るべき「個別的所有」=雑然とした狭そうな部屋がある。」

「「あっ、そう。せっかく「表」に誘ってあげたのに」と。」

O「(笑)」

K「まあ、でも、今や多くの識者はシラスなどには出たくはないのでしょう。ワイン片手に体を傾けながら、ハイテンションに盛り上がる形式。生産的には感じられない。」

O「すこし離れた場所から眺めると、たしかにこの動画は「神回」と認めざるを得ない。シラスは同類でいじけ合う場という感じですね。」

K「飲みの「盛り上がり」って、あくまで80年代的なんですよね。その後にあっても、その延長。今や、誰も行きたくない。反復したくない。」

O「80年代を通過してないと理解できないという感じはわかります。私は85年生まれなので、さっぱりわかりません。」

K「「神回」ですね。明暗が分かれた。」

O「異種交流が起きている。本物の人が出演してくれた。素晴らしい。」

K「80年代=「セックスして当たり前」(by東谷隆司)。東浩紀周辺は、その象徴。」

O「池内恵が嫌悪感を隠さないのは、この文脈を全部わかりきっているからでしょうね。」

K「そうでしょうね。まさに池内氏にとってはリアルタイムではなくても「対面」せざるを得ない、延長された「環境」だっただろうから。」

O「古い体質。でもいまだにめちゃんこ強い。でも一方で、加藤さんや塩谷氏のような個が、ネットから浮かび上がってきている。茂木も、読むのを止められない。それも、すごいことです。」

K「茂木健一郎氏は、現在も生ける「80年代」と、心中するつもりなのだろうか。」

O「彼はもがくでしょうね。東より希望がある。「東さんはいつも渦中に突っ込むのが良くない!」と。池内。」

K「茂木氏の「身体性」が、塩谷氏との動画コラボという「神回」を生み出した。その締めで、茂木氏は親友・塩谷氏にフラれたという構図。これに、応答がなければ、何も生産しませんね。塩谷氏がはっきりと語気を強く反復的に言った発言が、この箇所だから。動画中、白眉と言っても良い。」

O「「いや俺、別に大勢に向けて話したいわけじゃねーから...」」「お前だから話したかっただけだよ」。」

K「それほど、人間の愛に満ちた言葉はない。」

「「お前の個別的所有に、俺は対面したいだけだから。」」

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