見出し画像

「赤坂四川飯店」のランチを食べました

 うちの奥さんの料理本の書棚には、赤坂四川飯店の創設者である陳建民ちんけんみん氏の書いた『さすらいの麻婆豆腐』という本が鎮座しています。

 陳建民氏は、中国四川省出身ですが、各地さすらいの末、日本に根を下ろし、四川料理を広めたことで有名です。

 四川飯店は、日本に、初めて、麻婆豆腐と担々麺を紹介したことで特に有名です。

 今や、中華料理と名の付くところで、麻婆豆腐と担々麺を出さないところの方が珍しいくらいで、日本人が最も好きな中華料理と言っても過言ではないと思います。

 陳建民氏から、二代目の陳建一氏となり、建一氏は、フジテレビの「料理の鉄人」やNHKの「きょうの料理」などのテレビ出演が大変な好評を博し、四川料理をさらに広める功績を残しました。

 陳建一氏は、残念ながら、先日、他界されましたが、今は、陳建一氏の長男である陳健太郎氏が、三代目として、四川飯店の後を継がれています。

 赤坂四川飯店は、目立たない場所にありながら、大変な名店(高級店)であり、その店に、先日、ランチに行ってまいりました。

 赤坂四川飯店の客の待合スペースには、二代目の陳建一氏に対する内閣総理大臣名の受勲の表彰状と勲章が掲げられており、ここが並々ならぬ店であることを、静かに物語っています。

 赤坂四川飯店は、夜行くと、もうそりゃそりゃの値段で、コースで、安くても、1万円を軽く超えます。
 ※このところの感染症禍や原材料などの物価高の影響もあってか、値上げしているようです。

 レストラン案内のサイトである“ぐるなび”で、「ぐるなび百名店」に選出されていることからも、通常一般人による評価であっても、数多ある中華料理店の中で、とりわけ高い評価を得ているのは確かですね(^o^)。

 その赤坂四川飯店に、平日ランチに行ったわけですが、平日の普通のランチは、陳麻婆豆腐を含む辛い料理2種類と辛くない料理2種類から、選択できて、1,600円(税込)/名と、夜行くのに比較すると、かなりお手軽な価格のように感じました。

 このメニューは、2週間にいっぺんの頻度で、変わるようであり、その際、一緒に出されるスープの内容も変わります。

 若い人(社会人2・1年目)とともに、計4名で訪れました。

 私は、グルメと名乗るほどではないのですが、食べるのがかなり好きな方なので、月に何回かは、各種レストランにうかがいますが、その中でも、赤坂四川飯店は相当にレベルの高い店だと思いました。

 なお、私は、この3年ほどの感染症禍の中でも、いい店を潰してはいけないと、勝手に考えて、主に一人でですが、できる限り、自主的にいろいろな店を訪れていました。

 これは、山火事に立ち向かう「ハチドリのひとしずく」もしくは、仏教で言うところの「貧者の一灯」の心境でした。

 ともあれ、赤坂四川飯店の麻婆豆腐は、一度は食べてみる価値があると思います。

 連れて行った若手女性社員は、最初は「辛いのは苦手なんです」と言うので、「じゃあ、麻婆豆腐は一口分だけ食べてみたら」と勧めると、口にするや、思わず、顔をほころばせて「これは美味しい!!」と叫んでいました。

 2015年に陳建一氏から三代目の陳健太郎氏に、バトンは渡されて、その歴史の継承はなされていたようですが、この新たな時代の中で、伝統ある四川料理の神髄を確実に伝えて行っているようです。

 赤坂四川飯店は、系列店もたくさんありますが、その中でも本店の中の本店です。これからも機会を見つけて訪ねたいですね(^^)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?