なにわホルモン焼肉弁当からワサオーロ
私は、地元のJA(農業協同組合)に少額を出資し、いわゆる准組合員になっているのですが、その准組合員向けの広報誌で、この土日、全国の駅弁フェアを、その食品売り場で行うとの案内があったので、行ってみました。
日曜日は、歩こうとしないと歩かないので、わざとテクテク歩くコースをたどり、スマートウォッチを後で確認したところ、往復3.16km歩き、行ってまいりました。
通常、使う駅と反対方向に位置しているので、普段は行かない方向なのですが、その食品売り場に行くと、朝早い時間なのに、結構なお客の入りです。
駅弁売り場は屋外に設置されていました。それぞれの駅弁の並んでいる個数こそ多くはありませんが、種類は何十類もあり、結構、目移りしました。
中心価格帯は、1,300円~1,500円くらいなんですが、これって、スーパーやコンビニの弁当だとしたら、あり得ないような高い価格帯じゃないですか。
でも、駅弁だったら、それが普通の価格だと思える…、これって、どういう風にして潜在意識へ刷り込まれたんでしょうね。
本場の西明石駅でも購入したことがあるのですが、神戸市に本社のある淡路屋というところの「ひっぱりだこ飯」(1,300円(税込))という駅弁が結構好きなんですね。
SDGsのご時世ですが、たこ漁に使用するたこつぼ風のちゃんとした陶器の器に入った駅弁で、一目で、この駅弁だとわかります。
それを買おうかなとも思ったのですが、肉もいいかなと思い、ふと見ると、「なにわホルモン焼肉弁当」(1,280円(税込))というのがあり、東京では、あんまりホルモンは食べないから、逆にいいかなと思い、購入してみました。
家に戻って、開けてみると、「ひっぱりだこ飯」と同じ会社である淡路屋の品でした。何か客を引き付けるテクニックがあるのでしょうか。
焼肉とホルモンの弁当で、まずまず美味しかったのですが、見ると、弁当の内側に、「ワサオーロTM」のシートがありました。
みなさんは知っていますかね。だいぶ、お馴染みになりました。奥さんの作る私の弁当にも、夏場などには入っていることがある抗菌・防カビ鮮度保持剤の透明なシートです。
これは、ワサビの抗菌・防カビ成分である“アリルカラシ油”という成分を入れた透明なシートで、その成分が弁当内で、蒸発することによって、抗菌・防カビに働くのです。
思え起こせば、一応、理系少年だった高校生の頃、夏休みの生物の自由課題のレポートで、次のような実験を行いました。
香辛料が、食品をダメにするのを防ぐという話を、月刊誌『科学朝日』で仕入れたこともあり、追試的に、「透明なプラスチックのプリンのケース(プッチンプリンのケース)の下部に、香辛料(例:練りワサビ、すりおろしニンニク、すりおろしショウガなど)を入れ、その上部に3cm四方ほどの食パンを浮かせて、置き、ラップでフタをして、香辛料を入れない対照例と合わせ、2週間ほど、経過を観察した」のですね。
すると、これはもう、如実に結果に差が出ました。香辛料を入れない対照例では、パンが様々な色のカビで一杯になりましたが、香辛料を入れた場合は、カビの生え方が圧倒的に少なかったのです。
とりわけ、カビの生え方の少なかった香辛料は、“ワサビ”だったんですね。
その結果も受け、高校の先生からは、「学位論文級の実験だ」と言われましたが、元ネタがあることは言いませんでした。
※そこまでお人好しじゃありません(笑)。
あのような実験結果を如実に反映した商品が、今は実現しているのは面白いものです。弁当に舌鼓を打ちながら、ふと昔を振り返ってみました。ワサビはほんまに効くでぇ~。
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