卒業論文の書き方：効率的に執筆するためには

　以下で紹介する記事は，私が勤務していた高知大学人文社会科学部社会心理学ゼミにおいて作成した資料にもとづいています。

　本記事では，その資料の「はじめに」，「おわりに」，および，目次を掲載し，次回以降の記事で，目次に記載された内容の記事を順次公開していきます。

はじめに

　卒業論文は，1年間かけて行ってきた自分の研究の総まとめとして，研究の内容を広く公開するために作成されます。自分が頑張ってきた成果をまとめると，自分の満足感にもつながりますし，卒業論文を書いたという思い出は一生ものだと思います。

　しかし，いきなり「卒業論文を書け」と言われても，どのように書いていいのか分からない場合も多いかと思います。そこで，この『卒業論文の書き方』では，卒業論文をどのように書いたらいいのかについて一つの（簡単な）指針をお示しします。具体的には，卒業論文の体裁，書くことが望まれる内容，ちょっとした裏技について紹介していきます。ここで書かれた内容を参考にして，ときにはご自身でネットを検索しながら，満足のいく卒業論文を仕上げてもらえると，大変嬉しく思います。ぜひ一生懸命書いてみてください。

　なお，『卒業論文の書き方』では，卒業論文をWordで書くこと，（macではなく，）Windowsを使用していること，A4サイズの用紙（縦）に横書きで印刷することを想定しています。これらにあてはまらない場合でも原則は一緒です。あてはまらない場合は細かな点に違いはみられるかと思いますので，そこはご自身で確認しながら参考にしてみてください。

目次

はじめに（本記事）

卒業論文作成の心得
　体裁を整える理由
　最低限の心得
　本章のまとめ

卒業論文の構成と書式
　卒業論文の構成
　卒業論文の書式
　　「余白」「文字数と行数」「ヘッダーとフッター」の設定
　　フォント，文字の大きさ，文字の位置の設定
　　半角と全角
　セクション区切り
　ショートカットキーの活用
　本章のまとめ

卒業論文に書く内容
　「問題」で書く内容
　　導入
　　先行研究のレビュー
　　レビューの結果わかったこと
　　本研究の目的
　「方法」で書く内容
　　調査の場合
　　実験の場合
　「結果」で書く内容
　「考察」で書く内容
　「引用文献」，「その他」で書く内容
　　引用文献
　　付録
　　謝辞その他

卒業論文を楽に書くための裏ワザ
　目次の作り方
　図表の貼り付け方
　　図表を綺麗に貼り付ける方法
　　通し番号を付ける作業
　便利なショートカット
　　[Alt]キーを使いこなす
　　ウィンドウズキーを使いこなす
　　ショートカット一覧

おわりに（本記事）

おわりに

　本資料は，卒業論文執筆の際に少しでも効率的に執筆できるようお手伝いできればと思い作成しました。効率的に執筆できれば，その分内容に時間を割くことができ，卒業論文の質の向上に貢献できると思ったからです。また，作成者（私）が学部生のときに同様の資料を先輩に作成してもらい，とても助かりました。その恩返しが少しでもできればと思い，本資料を作成しています。そのような前提があるため，本資料はその先輩（藤原健さん）に頂いた資料を大幅に受け継いでいます。同じことを書いている箇所も多分に存在します。ですが，藤原さんの資料を参考に私が変更した箇所もありますので，ここに書かれている内容の責任は作成者にあります。また，藤原さんの資料以外にも渡邊芳之先生（帯広畜産大学）のサイト，松井豊先生（筑波大学名誉教授）の『心理学論文の書き方』も参考にしています。それらを参考に私なりにまとめましたので参考資料とは違って読みにくい部分もあるかとは思いますが，皆さんの卒業論文執筆の参考になりましたら，作成者として光栄に思います。