第8章:私のテーマは「季節」と「農業」かもしれない。
旅から帰ってきて、私はこれからの暮らしや自分のやりたい事をもう一度考え始めました。
もっと自分に合う良い暮らしがしたいな、そう思った時に私の頭の中に浮上したのが「季節」と「農業」でした。
自然の事を知って暮らしに取り入れたいなと思った時に出てくるテーマは季節。暮らしに一番近い自然って季節感なのかもしれない。
日本には「二十四節気七十二候」という季節の暦があります。
二十四節気 ••• 太陽の動きをもとに一年を二十四等分して季節の節目を表す言葉。
七十二候 ••• 二十四節気を更に3つに分け、5日毎に気象の動きや動植物の変化を知らせるもの。
気候という言葉はこの二十四節気の「気」と七十二候の「候」から来ている
まず、5日毎に季節の変化を記しているものがあるのに私は驚きました。半信半疑で七十二候と今の季節を比べてみるとまさにぴったり!ここに記してある事と今の細かい季節感が同じ。未来を予言されているような気になりました。でも冷静に考えてみると季節は1年で巡っているのでだいたいいつも同じ。私たちはこのルーティンの中にいるんですね。
四季がハッキリしている日本では、農業を行う上でも季節の変化を正確に捉えるという事は非常に重要な事であり、昔から日本人は季節に敏感だった。
なるほどなるほど。
季節の変化を感じながら作物を作り、暮らしに取り入れていた、という事です。
農業はずっと興味があって岡山のゲストハウスの仕事でも地域の特産であるい草の栽培も行なっていました。田んぼを作るところから始まり、冬の植え付け、夏の刈り取りのイベント企画など。家庭菜園も少しだけ。北欧に滞在した時もオーガニックファームの手伝いをしていました。
今まではただの興味ですが、農業は暮らしに直結しているんだなと今更気付きました。
まず二十四節気七十二候の本を色々読んで季節の事を学び始めました。暗記パンがあるのならばこれを全部覚えてしまいたい、と思うほどでした。まあ、それは無理なので「くらしのこよみ」という辞書のような分厚い本を今の季節と比べながらパラパラ読むのが楽しくて仕方ありませんでした。
オススメのサイト「暦生活」
オススメのアプリ「うつくしいくらしかた研究所 / くらしのこよみ」
知識が増えていく中でやはり農業を学びたい、という気持ちが強くなって来ました。小さい畑を借りて家庭菜園もやっていましたが正解が分からず、何となくやっているだけで、、その様子を見ていた畑を貸してくれているおばあちゃんに「ちゃんと勉強した方が良いよ」と言われ、簡単な世界では無いんだなと思い知らされました。
そんな時、約4年働いていた岡山のゲストハウスを退職し、一度地元である埼玉に戻る事になりました。埼玉は何も無い、と言われるのが悔しかったという思いもあり、埼玉を拠点に面白い事見つけてみよう、という気持ちでした。
色々とご縁があり、さいたま市の農家さんで働ける事になりました。露地栽培で季節に合わせた多種多様な野菜を育てています。大事なところは露地栽培だという事。今はビニールハウスで季節をズラしてどんな野菜でも作る事が出来てしまいますが何だかそれはあまり好きではありません。
ここでは種蒔き、苗づくり、植え付け、手入れ、収穫、荷造り、配達、時にはマルシェで直売。いろんな経験をさせてもらいました。楽しかったです。常に天気と季節が隣り合わせで自然のパワーをたくさん学びました。農業は自分に向いてるなーと思いました。農業をしていた1年弱は体調を崩す事もなく、体も締まり、良い事づくし。
農業しながら思ったのはもっと色んな農業を知りたい。農家さんによってやり方も違えば、土地によっても違う。
この自分史を書きながら思ったのですが私は欲深い人間なのかもしれないです。今に満足出来なくなってしまう。どんどん次へ次へと進んでしまう。
もう少し私は落ち着いた方が良いな、といつも思うのですが中々それが出来ないのが悩みです。
まあ、そんな感じで埼玉を飛び出して、今愛媛県大三島にいます。
今一番知りたい農業は柑橘です。単純に知らない分野だから。というのと自分に合ってそうな気がするからです。その辺は曖昧ですがその曖昧な感情も大事にしようと思います。
「季節」と「農業」を楽しみたい。
そして暮らしに取り入れたい。
そしてたくさんの人とこの楽しさを共有したい。
今思っていることです。
この思いを言語化したいな、形にしたいな、と試行錯誤しているところであります。農業の仕事をしつつ、季節や暮らしを楽しめるイベント企画をして、、というのが一番バランスが良いかもしれません。
2021年はもう少し発信や場づくりをしていきたいと思っています。
来年は 暦と草木の定期便 というサービスを始めようと思っているのでそのnoteで文章を書くことが多いかと思います。
あと基本的にはInstagramにいます!
これで自分史はひとまず完結。
読んでくれた皆さまありがとうございました。
またここから新しいストーリーが生まれていくのが楽しみです。
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