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STP分析?TSP分析?セグメントとターゲティングを学ぶ

こんにちは!今回も学んだことを書いていきます。
前回はマーケティングの歴史について学びました。

その中で「STP分析」についても触れましたが、今回はこの「STP分析」について、「セグメント」「ターゲティング」とは?をさらに勉強していきます。

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学ぶことで、上の図のことができることを目標にしてやっていきます!

ここにお店を、こんなサービスを!と考えたことが一度はあると思います。
しかしこれは普段ふわふわしたイメージ、感覚で話していないでしょうか?

感覚でやってしまうからこそ、ここでは失敗、ここでも失敗、ここでは成功という消去法的なものになってしまいがちです。
ではなく、ここだ!というものを明確にして無駄なコストを省いていく、軌道修正が容易にできる、勝率をあげていけるようにしたいですね。

◆セグメントとは?

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セグメントとは市場を分割することです。

飲み屋市場、アルコール市場を例にビールや日本酒、ワインやウィスキーの市場に分割ができます。

ではなぜ市場を分割するのでしょう?

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最小予算で最高の効果を出すためです。

全てのニーズを満たすお店を作ろうとすると多くの資本金、事業資金が必要になります。
上の図でいえば日本酒とワイン、ビールのニーズに応えようとすると単純に3倍のコストが必要になります。
であれば、まずは○○専門店という考え方をしていくべきではないか?というところから市場を分割していきます。

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ではガムシャラにニーズがあれば分割すればいいのか?
というわけではないですね。

「根拠」が必要です。
この根拠がないと全く成果が得られないという結果が待っています。

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セグメントの正しいやり方は、

市場を分割しても存在するのか?を4つの変数に基づき決めることです。

●人口変数・・・年齢や年齢層
●地理変数・・・寒い暑いといった地域
●心理変数・・・新しいものが良い、古いものが良い志向性
●行動変数・・・使用頻度が高いのか、少ないのか

まだふわふわしていますね。
一つ一つ見ていきます。

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地理変数に基づいて考える・・・地域に基づいてお店のコンセプトや品揃えを変えることです。

オフィス街のコンビニにお米を置きますか?住宅街のコンビニですね。
住宅街の居酒屋で立ち飲み屋にしますか?オフィス街ですね。

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人口変数に基づいて考える・・・世帯・職業・性別・年齢などの要素によってコンセプトを変える。

高齢者が多い地域でおしゃれなエステを出しますか?整体ですよね。郊外に整体が多いのはこのためです。

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LOHAS。特にサステナビリティは最近よく耳にしますね。
レジ袋はいらない地球環境を考慮すべきだ、オーガニック出なきゃいけない、肉は食べないといった心理的な変数もあります。

メンタルアカウンティング・・・?
例えば男性の皆さん自動販売機で買う150円はケチりませんか?
しかし意中の女性と行くディナーの1万円はケチりませんよね。 
これにはお金を使っていい、ダメといった心理変数が働いています。

こういった心理変数に基づいて考える・・・メンタルアカウンティングなどを重視したビジネスを展開する。

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例えばタクシーに乗る際に乗り心地を求めるのか?スピードを求めるのか?

そのサービスに何を求めているのか?
といった様々なものがありますが、
毎回リピートする人なのか?それとも新しいお店を開拓する人なのか?
こういった行動変数を基づいて市場を分割する必要があります。

「地域変数」「人口変数」「心理変数」「行動変数」

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セグメントは何となくわかりました。
ではターゲティング、ターゲットって何なんでしょうか?

◆ターゲティング

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第一にセグメントとターゲットにはめちゃめちゃ密な関係性があります。

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美容院市場で見てみます。
美容院市場でセグメントは「カット」「カラー」「トリートメント」など上の図のようなものがあります。

この分割したセグメント、例えばカットの市場だとここからターゲットを絞ることがターゲティングだと思いがちですが、そうではありません。

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ターゲットとは、そのセグメント区分を決める根拠となるものです。

ん?ですね。一つ一つやっていきます。

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セグメントを区切ってカットの市場があり、ここでさらに「年齢」「性別」といった具合にセグメントを区分しがちですが、これだと美容市場からカットというニーズに区切り、そこからさらにセグメントに区切るという無駄なループが始まっています。

しかしターゲットを絞ることは重要です。

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しかし意味があるターゲットを絞るを理解しないと冒頭の消去法でしかビジネスができなくなってしまいます。

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ターゲティング、ターゲットとは「仮説立てと検証」です。
美容院市場を上の図のように分割ができました。
分割した中でどういう仮説があるのか?美容院市場での「不」を見ていきます。

・メンタルアカウンティングで身だしなみが優先度低
い人がいる・・・どうでもいい、安く済ませたい
・髪を切るのにシャンプーなどを求めていない人がいる・・・とにかく早くしてほしい、床屋の髭剃りもいらない
・
髪を切るのは突発的であり計画的ではない層もいる・・・予約とか面倒。行きたいと思い立った時に行きたい

こういった人、ニーズがあるという仮説が立ちました。

ではこの「不」を満たすお店はあるでしょうか?

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「QBハウス」ですね。先程の4つの変数で見ていきます。

・人口変数:お金はあるけど時間がない
・地理変数:オフィス街での競合は少ない、需要は高い
・心理変数:髪を切る行為に時間とお金をかけたくない
・行動変数:髪を切るというには突発的な心理状態

上記のような仮説を立て、検証をするということで、
QBハウスの1店舗目は神田の美土代町でオープンしました。
オフィス街であり、美容院などは少ないが髪を切りたい人は多い、忙しく会議や移動の合間に髪を切りたいというニーズを満たせる。

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ではその市場が成り立つのか?を考える上で踏まえておくべきは3つです。

・エリア ・顧客 ・競合

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上の図はターゲティングのフレームワーク6Rです。
その中でも重要な3つは先程の「エリア」「顧客」「競合」が含まれています。

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勝てる市場を選ぶために、
→ターゲットがいる
→ターゲットがいるからそこに市場がある
→市場があるからそのターゲットのニーズに合わせてその市場を大きすぎないよう予算を最小限に抑えるために分割していく
→その分割した中で6R、特に「市場規模」「成長性」「競合状況」を用いて、どこの分割した市場を選ぶのかを考える

この順番となります。

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このフレームワークは新規事業を考える際や事業の軌道修正時に重要となります。

事業をつくってもうまくいかない、ここのターゲットの市場がダメなんだ、一度ターゲットを見直す、見直したからこそ市場を変えていこう。

市場を変えてからターゲットを区切るでは、ただ分割しているだけで意味がない。
ターゲットが6Rによって成り立たないのであれば、市場を移さないといけない。
腐っている畑では、実らないので畑を見出さないといけない、そのためにはターゲットの分析が必要ということです。

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では事例で軌道修正のプロセスを見ていきます。

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USJは何パークから何パークへ変わったのか?

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レジャー市場ではアトラクションやテーマパークなどがあります。
これまでUSJはアトラクション市場にいましたが、テーマパークに写り変えました。

なぜなのでしょうか?

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これまでのUSJの焦点は若者でした。なのでアトラクションがターゲットでした。
子連れはどちらかというと無視、ママがなかなか連れてはいけないような形でした。

しかし若者は飽きが早い。。。リピートしないということに気づきます。

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ですので焦点をファミリー層に変更します。

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なぜファミリー層に変更したのか?
ママは1人では行きません。家族の決定権はママが握っていることが多いですよね。となると3人、4人、はたまた5人と家族全員で行くことになります。Rank

高校生が行くより、スケールが大きくファミリー層向けテーマパークは市場規模が大きくなります。Realistic Scale
そして関西圏ではアトラクションパークはあっても競合になるテーマパークはありませんでした。Rival

6Rを元にターゲティングし直しました。

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ターゲティングについてUSJの事例でおさらいです。
ターゲットを高校生から主婦に変えることでアトラクションというセグメントからテーマパークへ変更できました。

市場があります→市場を分割した→分割した後にターゲットに区切る
これがSTPと呼ばれるものですが、ここまでの流れとは何かが違います。

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例えば、カフェ市場があります。
カフェ市場には「コーヒー」「お茶」「シェイク」を出すお店があります。

カフェ市場でどういったコンセプトでいけば良いのか?
これは市場を分割してからターゲットを決めるかというとそうではありませんね。

まずはターゲットを分析してから、シェイク市場に行く!ということを決めます。
このターゲットを分析するには先程の6Rを用います。

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なので、
市場があります→セグメントを区切る→区切ったものをさらにターゲットを絞る→ポジショニングを決める
STP分析は間違いということになります。

市場があります→まずはターゲットを分析する→ターゲットを分析したからこそ市場が区切れる→市場を区切ってポジショニングを決める
TSP分析が正解ということになります。

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まとめると上の図のように、セグメントとは市場のニーズを区切ることです。
セグメントを決めるためにはターゲットが必要です。
セグメントをさらに区切ったものがターゲットではなく、そのターゲットによってセグメントを区切るための要素だということを理解することが重要です。

まだまだぼんやりしたものが多いですが、普段STPの順番で考えどんどん絞り倒しているんだなと思った次第です。
要素をしっかり集め、正しくセグメントを区切り勝てる市場を選んでいきたいですね!

本日も最後までご覧いただきありがとうございました!!



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