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リーダーは暇であるべき

リーダーという立場の人は暇であるべきだと思っています。
「暇であるべき」は少し極端な書き方ですが、要は「余裕を持っているべき」だと思ってください。

ちなみにここでいうリーダーはチームリーダーだけでなく、マネージャーや経営メンバーなど大小問わずなにかしらの組織をリードする立場の人のことです。


リーダーが忙しい組織はメンバーも不幸になる

リーダーが忙しすぎて回ってない組織は、メンバーも不幸になることが多いです。
それはなぜか?

判断が遅れやすい、間違えやすい

以前以下の記事で書きましたが、リーダーの最も重要な仕事は「判断、決断をすること」だと思っています。

忙しくて余裕がない状況では、この判断をすること自体が遅れたり、焦って間違った判断をしてしまったりということが起こりやすくなります。

すると一気に組織の広範囲に問題が波及します。

  • 判断が遅れたことにより作業の進捗が遅れる

  • 判断を誤ったことにより手戻りが発生する

  • 判断を誤ったことにより機会損失をしたり、取り戻せない損害が発生する

など様々考えられます。
もちろんリーダーも人間なので判断を誤ることは普通にあると思います。
が、いかに誤らないようにするか、もしくは結果的に誤った場合にどう対応するかを想定しておくのもリーダーの仕事です。
ここに自分のリソースを使うためにも、やはり余裕が必要です。

メンバーのことを考える余裕がない

自分のことで手一杯になってしまうと、メンバーのことを考えている余裕がなくなります。
そうすると様々な問題に気づけなくなります。

  • 作業の状況が芳しくない

  • モチベーションが下がっている

  • 忙しくて体調を崩していそう

  • チームの人間関係に問題が起きている

などこちらも色々あります。
タスクを管理するだけではリーダーの仕事としては不十分です。

また、メンバーから相談したい時も「スケジュール埋まってて話しかける間がない」「忙しそうで話しかけづらい」となりかねません。

チームを改善していくことができない

当たり前のことですが、組織に完璧な状態というのは基本的になく、常に改善していかないとどんどん衰退していきます。

  • 今の課題はなにか

  • どうしたら解決できるか

  • どうしたらチームをより良くしていけるか

といったことを常に考えていく必要があります。

リーダーは誰よりもこういったことを意識していないといけません。
しかし、忙しくて余裕がなくなっていると、それを考える時間もなくなってしまいます。

先のことを考えられない

リーダーは現状を回すことだけでなく、常に先の先の先くらいまでを考えている必要があります。

  • 来月、再来月、あるいは半年後になにが待っているのか

  • このまま行ったらどういう問題にぶつかるのか

  • 今から備えてなにをやっておかなければならないのか

こういったこともやはり忙しいと考えられなくなり、いざ問題にぶつかった時にチームが慌てふためくことになります。

なぜ忙しくなるのか?

作業を抱え込んでしまっている

リーダーには様々な依頼や問い合わせなどが寄せられます。
これを全部まともに受けていると、あっという間に余裕がなくなります。

前の依頼も捌けてないのに、どんどん新しい依頼が来たりすると、てんやわんやの状態になります。

意識が分散してしまい、一つ一つに集中できない

リーダーは考えることが多いです。
前述のように色々な依頼が来たり、チーム全体の案件や状況を把握したり、チーム外のことも意識しなくてはならなかったり。

なので作業していてもつい他のことを考えてしまったり、集中力が途切れがちです。

ミーティングが多くなりがち

これはよくある話ですが、リーダーは色々なミーティングに呼ばれて時間を取られがちです。
「念のため呼ばれている」ようなものも多いです。
シンプルに作業時間が削られるという問題もあります。

忙しくならないためには

作業はまず人に渡すこと考える

前述のようにリーダーには様々な依頼が来るので、渡せるものはどんどん人に振らないと回らなくなります。
なのでまずこれは人に渡せないか?を考えるようにした方が良いです。

メンバーの人もみんな忙しいからと躊躇ってしまうこともあるかと思いますが、結局リーダーが一番忙しくなることが多いので気にしなくて大丈夫です。
むしろそれでいっぱいいっぱいになってチーム全体が回らなくなる方が、メンバーもより忙しくなって不幸です。
人にやらせすぎじゃないか?と思うくらい渡してやっとまともな忙しさに落ち着くと思っていいです。

ミーティングも不要なものは整理して切り捨てるのは当然やりつつ、必要なものでも他の人に任せられないか考えるようにした方が良いです。

自分の仕事を任せられる人を見つける、育てる

「人に渡すこと」に通じますが、「これは自分でにしかできない or 自分でやるべき」といった仕事も、任せられる人を見つけていくことが大事です。
参謀的な人だったり、次期リーダー候補になるような人の可能性もあります。

そうすることでよりリーダーがより新しいことをできたり、重要なことへ集中できるようになります。
組織をスケールする意味でも、自分の仕事をどんどん人に移譲していくことは重要です。

時間を区切って集中する

色々タスクを持っていたり、見ているものが多かったりすると、意識が散って集中力が途切れがちです。
なので「○時から○時はこれをやる」みたいにしっかり区切って、一個一個確実にこなしていくことが大事です。

いくら色々考えていても、集中できずにやっていると結局どれもちゃんと進まないし、それにより考えることが一向に減らず悪循環に陥ります。
シンプルな方法ですが、なんだかんだ有効だと思っています。

自分の忙しさと組織の忙しさは比例する

まとめると大事なところは以下です。

  • リーダーは暇であるべき

  • リーダーが忙しいとメンバーは不幸になる

  • 作業はまず人に渡すことを考える、渡せる人を見つける

「自分はリーダーだから頑張らなきゃいけない!」と意気込むのはいいですが、それによって自分をギリギリまで追い込むことは、結果的にメンバー全員が不幸になることにつながりかねません。

逆に自分をいかに楽になるかを考えていく方が、みんなが働きやすい状況を作れると考えています。

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