【仕事がうまくいかない】と感じるときは「仕事相手への提供価値」を見直してみよう
こんにちは、セーシン(@n_spirit2004)です。
「仕事がうまくいかない。。。」
とお悩みの方も多いかと思います。
私自身も、ついつい「なんか仕事うまくいかないなあ」と考えてしまうときがありますし、まわりから相談を受けたり、愚痴を聞かされたりすることもあります。
仕事がうまくいかないと思っているときは、たいてい視野が狭くなっていて、
「私はこんなに頑張っているのに。。。」
と、自分の頑張りだけに視線が向けられているケースが多いものです。
しかし、これではなかなか問題解決にはつながりません。
なぜなら、仕事がうまくいっていないときに見直すべきなのは、自分の頑張りではなく、相手への提供価値だからです。
今回は、仕事がうまくいかないと感じているときに、考えるべきことを自戒も込めて書いていきます。
仕事をうまくいかせるには、仕事相手を気持ちよくする必要がある
仕事には、必ずお客さんがいますので、1人で完結することはありません。
会社勤めをしている人で、お客さんと直に接する機会はない人でも、上司、同僚、部下など社内の人たちと接点をもちながら仕事をしているはずです。
また、協力業者の方とも接点を持って仕事をするケースもあるでしょう。
こうした仕事に関係する人たちをステークホルダーと言いますが、仕事をうまくいかせるためには、ステークホルダー達に気持ちよく動いてもらう必要があります。
言い換えると、ステークホルダー達が、あなたに喜んで協力してくれる状況を作れば、仕事の半分は終わったも同然とも言えます。
相手を気持ちよくしてもらうためには、相手が喜ぶ価値を提供する必要があるのです。
提供価値はFABE分析で考えられる
提供価値を考えるのに役立つフレームワークが、FABE分析です。
F:Feature 特徴
A:Advantage 利点
B:Benefit 便益
E:Evidence 証拠
この4つの頭文字をとってFABE(ファブ)と呼んでいます。
例えば、転職の面接で、あなた自身を売り込みたいときには、FABEを次のように使います。
私は製薬会社で営業をやっていました。(F)
そのため、医師とのコネクションや、医療関連の知識を豊富に持っています。(A)
医療機器メーカーである御社に入った後も、これまでのコネクションと知識を生かして、御社の売上UPに貢献できると考えています。(B)
実際に競合A社の機器を使っているM医師は、私が医療機器メーカーの営業だったら、私から買うとまで言ってくれています。(E)
これを見るとわかるように、この人が医療機器メーカーに対して提供できる価値がFABEのBの部分で述べられていて、その証拠がEの部分でサポートされていることがわかります。
このようにFABEで考えると、相手に対する提供価値をより明確に示すことができるようになります。
この事例は転職活動ですが、顧客に対しても、上司・同僚・部下に対しても、取引業者に対しても、全て同じように活用できます。
FABE分析の詳細は以下の記事にも書いています。
提供価値が不十分になる2つのケース
FABEのフレームワークを使って、どのような場合に提供価値が不十分になるのか考えてみましょう。
ケース1:そもそも相手にとって価値(B)が不十分な場合
仕事の中で、こんな光景を見ることはないでしょうか。
「この仕事、すぐにやってもらわないと困るんだよ。」
「何とか、私たちから商品を買って頂けないでしょうか?」
この2つは、いずれも相手にとっての提供価値、つまりFABEのBが欠落している状態なのです。
2番目の事例に関しては、次のようなロジックになっているのかもしれません?
この商品はすごくよいものです。(F)
これを売ると予算が達成できます(A??)
⇒何とか、私たちから商品を買って頂けないでしょうか?
これだとBもEもありませんし、ここで上げられている利点Aも、相手の利点でも商品の利点でもなく、自分たちの利点に置き換わっています。
残念ながら、これだと仕事をうまくいかせるのは難しいでしょう。
ケース2:価値はあるのだけど、伝えられていない場合
もう1つ、よくあるのが、価値はあるはずなのに、それが十分に伝えられていないケースです。
先ほどの転職の事例で考えてみます。
私は製薬会社で営業をやっていました。(F)
そのため、医師とのコネクションや、医療関連の知識を豊富に持っています。(A)
先ほどのFABEと異なり、FとAまでで止めてしまうと、少し迫力がないように感じないでしょうか。
相手が物わかりのよい人であれば、勝手にBを解釈してくれるかもしれませんが、Bがないと動く(この場合は採用する)モチベーションに乏しくなるのは否めません。
このように、本来なら相手に伝えるべきBがあるはずなのに、それを十分に伝えられていない場合は、自分の伝えることには、本当にBがないのか?を何度も自分に問いただしてみることをおすすめします。
信頼関係ができると、さらに仕事がうまくいく理由
信頼関係ができると仕事がスムーズにいくという話がありますが、これも実はFABEで説明できます。
例えば、尊敬する上司から仕事を頼まれたとしましょう。
資料を作る仕事です。(F)
これを作ることで、経営陣に進捗を報告することができます。(A)
これだけ見ると、BとEがない事例に見えてしまいますが、実際には次のようなことが隠れたBとEになっていたりします。
納期通りに高い完成度で仕上げると、私との良好な関係が継続できますよ。(B)
実際に、今までも仕事をきちんとしてくれたから、良好な関係が保てていますよね。(E)
または、次のようなことかもしれません。
ちゃんと仕事をしてくれたら将来出世できますよ。(B)
実際に、僕の仕事をちゃんとやってくれた人は、みんな出世しているでしょ(E)
このように、一旦信頼関係ができると、それを維持すること自体が、相手への便益Bになるので、信頼関係ができると仕事がスムーズに進むようになるのです。
ただし、この信頼関係を築くこと自体、日頃の仕事でFABEのBとEを少しずつ積み上げた結果でもあるので、やはり日々の仕事の中で提供価値を常に意識するのがよいでしょう。
まとめ
以上、仕事がうまくいかないと思う人が考えるべき提供価値についてでした。
・仕事をうまくいかせるには、相手に気持ちよく動いてもらう必要がある。
そのときに役立つフレームワークがFABEで、相手を動かすときにはBを特に意識する。
・提供価値であるBが不十分なままお願いをしても、相手はなかなか動いてくれない。
・提供価値が不十分なケースとしては、そもそも価値がない場合と、価値があっても伝えきれていない場合がある。
・相手への価値を小さく積み重ねると信頼関係が出来上がり、その信頼関係を維持すること自体が提供価値の1つになる。
仕事がうまくいかないと悩んでいるなら、上司・同僚・部下、顧客や取引先に対する提供価値を見直しみるところから始めてみましょう。
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