3つのTwitterアカウント事例に見る、UGC生成を加速させるサイクル
こんにちは、ギャルがスキなマーケターの皆さん。ヘルスケアアプリFiNCのマーケティングをしています佐伯(@kidonsek)と申します。
突然ですが、きなこさんのこのnote読んだでしょうか?
Twitterをやっているマーケターの方であれば、すでに読んだ方も多いでしょう。28日間と、1ヶ月足らずの短期間でTwitterのフォロワーを5000人増やしてしまった驚異の方です。
「Twitterのフォロワー、マジ増えねぇ」とくすぶっている方はぜひご一読してみてはいかがでしょうか。小手先の運用テクニックでなく、Twitter運用におけるかなり本質的な内容が書いてあります。
恥ずかしながら、きなこさんのことを知ったのはこのnoteがきっかけだったのですが、気になってTwitterアカウントを覗いてみると、上記noteの戦略の徹底ぶりに驚きました。
特にすごいなって思ったのが、「# 粉友」「# 粉会」の存在です。
まず、UGCが大事って話
前置きが長くなってしまって恐縮ですが、Twitterで加速度的にフォロワーを増やす、成果を上げるためにはUGC(User Generated Contents)が重要です。既存の広告媒体や広報活動の延長としてTwitterを「1対n」のコミュニケーションチャネルとして閉じてしまうのはもったいない。
これだけSNSが普及して、個人が気軽にコンテンツを発信できるようになった今、自分1人で情報発信する「1対n」のコミュニケーションよりも、不特定多数の人が自分のことを発信してくれる「n対n」のコミュニケーションの方が成果が加速度的に上がるのは明らかだと思います。
これは個人がフォロワーを増やすための戦略に限った話ではなく、企業が自社アカウントのフォロワーを増やすためにも、企業が自社商品の売上を上げるためにも有効です。
実際に、菓子メーカーのシャトレーゼはUGC生成に注力することで売上を伸ばしている話は有名かと思います。UGCが増えることで、SNS上でのフォロワー数だけでなく、SNS上での検索回数、検索エンジン上での検索回数、商品購入時のCVRにも寄与し、最終的に売上に好影響を与えます。
UGCを加速させるシンプルなサイクル
「UGCが大事なのは分かったわ。それはもうええから、UGCが増える方法を教えてくれや(エセ関西弁)」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
UGCを発生させるために数多くの手法はあれど、意味のあるUGCを生み出すための、めっちゃ簡略化した方法はこの3つのサイクルを回すことだと思います。
1. UGCが生まれる場(ネットワーク)をつくる
2. UGC投稿ハードルを下げる
3. UGC投稿者にインセンティブを与える
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1のUGCが生まれる場というのは、TwitterやInstagramではよくハッシュタグ(# GoRroのある生活など)が利用されたり、Facebookではコミュニティ機能が用いられることが多いです。
2のUGC投稿ハードルを下げるというのは、いろんな方法がありますがお菓子のサブスクサービスのスナックミーの映えるパッケージにするとか、なんならフォトペーパーを入れちゃうみたいな取り組み(思わずSNS投稿してしまうのを促す)がわかりやすいかと思います。
3のUGC投稿者にインセンティブを与えるというのは、SNSでは多くのケースで承認欲求の満足、つまりネットワークの中心にいるアカウントからのリアクション(RT・いいね・コメント)や同じネットワークに属するアカウントからのリアクションだったりします。
それで冒頭のきなこさんの話とUGCがどう繋がるかというと、きなこさんはUGCをうまく活用してフォロワーを爆発的に伸ばしているなと思ったというところです。
# 粉友や# 粉会はまさに1のUGCの生まれる場(ハッシュタグのついた投稿を見て、きなこさんまでたどり着くきっかけ)ですね。
それで、きなこさん以外でもこのUGCの作り方がうまいなあと感じていたアカウントが他にもあるので今回noteを書いてまとめてみようと思い立ちました。きなこさん含めて3アカウント、紹介させてください。
(人じゃないアカウントも含まれるので3名でなく、3つとしています。)
28日間でフォロワー5000人のおばけ記録を達成「きなこ」さん
ネットワーク:# 粉友、# 粉会、note
投稿ハードルを下げる:ハッシュタグコミュニティをつくり身内を囲う、どのUGCにも即アクションすることで投稿者に安心感を与える
インセンティブを与える:驚異の速さで飛んでくるいいね・RT・コメント、きなこさんフォロワーからのフォロー
まずはこのnoteのきっかけ、きなこさん。
冒頭で紹介したnoteを投稿してバズったツイートを見ると分かるのですが、コメントや引用RTに丁寧かつ爆速でリアクションしています。まじでいつ寝てるんだ。
きなこの名前にちなんで粉友や粉会ってしているところ、個人的にはめっちゃいいなって思ってます。
フィットネス市場の期待と脅威の新星「のがちゃんねる」さん
ネットワーク:# のがトレ、Youtube
投稿ハードルを下げる:のがトレチャレンジスタンプラリーの配布、のがノートの販売により購入者(フォロワー)の自己実現欲を高める
インセンティブを与える:いいね、RT、コメント、のがラジオ
のがちゃんねるってご存知でしょうか?もともとはやってみた系投稿やVlogを投稿されていた方なのですが、2019年にプランクチャレンジの動画をアップするやいなや2019年YouTube国内高評価ランキング 3位を受賞してしまうという偉業を成し遂げた方です。(ヘルスケア・フィットネス市場にいるFiNCとしては、大変脅威を感じたことを覚えています。)
2020年に入ってもその勢いは衰えることを知らず、フォロワーを巻き込んでUGCを作り上げていく点に関してはさらに磨きがかかっているように感じます。
その1つがチャレンジカードと呼ばれるもので、Youtubeで紹介したのがトレを毎日やっているかスタンプカードにしたものです。これのすごいところが、毎日定期的に一定数のUGCが生まれていくことです。通常、UGC施策を実施しても波があるものなのですが、のがちゃんのスタンプカードは毎日、参加者分のUGCが生成されます。生成されたUGCにより、新しいユーザーが見るかどうかは置いておいてもすごい仕組みだなと思わざるをえません。
R25世代をはじめとするビジネスパーソンのバイブル「新R25編集部」さん
ネットワーク:メディア、新R25編集部員
投稿ハードルを下げる:記事の随所にシェアポイントが隠されている。編集部アカウントだけでなく、編集部員、インタビュイーもUGCに積極的アクションをする
インセンティブを与える:RT・いいね・コメント、他ビジネスパーソンからのフォロー
マーケターのフォロワーが多いきなこさんも同様ですが、ビジネスパーソン×Twitterの相性は抜群に良いです。田端さん『ブランド人になれ!』を読んでTwitterに力を入れた方もいるのではないでしょうか。当初の爆発的な勢いは若干収まっているように感じますが、依然としてビジネス利用の方は多いような印象を受けます。
そのビジネスパーソン向けにTwitterを駆使して、大成長したのが新R25です。編集部アカウントのみでなく、編集部員も積極的にリアクションしてくるのはさすがですが、注目したいのは記事の随所にシェアポイントが隠されており、「記事にはこう書いてあるけど、自分はこう思う!」と投稿しやすいところです。また、記事中に挿入される画像へのコメントも秀逸で思わずTwitter上でネタにしてしまうようなものが多いです。
また細かいですが、Twitter経由からの流入に対して、「Twitter経由で記事を読んだユーザーはシェアしやすいだろう」と、シェアボタンを大きくしているのも素敵です。すごい。
おわりに
Twitterは特にそうですが、SNSマーケティングにおいてUGC施策をなしに語ることはできないかなと最近は特に実感しています。
それは成果にきちんと繋がるから、SNSマーケティングを進める上で効果的だから、というところもあります。
ただ、みんながみんなで好きなものを好きなように語り合うみたいな世界観が、SNSの本来あるべき姿なのかなあと思ったりするので、とても好きな考え方です。
このnote自体、きなこさんのUGCでもあります。
好きなものを好きなように語って、みんなで成果を出していけるといいですよね。
ネットワークや投稿ハードルなどに関する事例はここではまとめきれないと思ったので、好評であれば次回まとめてみたいなと思います。
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