私の最早期記憶

私の最も古い記憶は
幼稚園の時だ。

逆上がりをした時の景色
いじわるをされて、先生に告げ口をした場面
速く走ると目立つからわざと遅くして父親に怒鳴られたとき。

幼稚園でもいくつかあるけど、
多分あれは年少さんのとき。

朝、いつもご飯を食べるテーブルで
父親と母親の大喧嘩が始まった。
何を言っているか分からないけど
母親は大きな声で怒鳴り
父親も負けじと大きな声で怒鳴っていた。
私は、

幼稚園に遅れちゃう

って気持ちと

お父さんとお母さん喧嘩しないで

って気持ちが入り混じって

大きな声で泣いて

「やめてぇ」

って叫んでた。

その時、父親が鼻をかき、それを台拭きで拭ったらしく
「鼻くそついた手で触んないでよ!」
と母親が激怒し
「ほじってねぇよ!かいただけだよ!」
と父親が言い返した。
「じゃあなんで拭くのよ!」

そんなことを話していた。
私は
父親の後ろ姿を見ていて
母親が怒っている顔が怖くて仕方なかった。
泣いていることを咎められた気がする。
泣いているといつも「うるさい」「泣くのをやめろ」と父親に怒られていた。

だから
人前で泣くのは嫌い。
怒られるから。
被害者ぶるなと言われるから。


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