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火曜日

私は今、どこにいるのだろうか。
よく、どこにいるのか分からなくなることがある。

仕事中に怒りを込めて、力強くExcelのセルを見つめると、3Dのように浮かび上がってきた。
その時私は、ずっと刑務所の中にいたことを初めて知った。

月曜日から動けない私に火曜日が迎えに来てくれるはずはなかった。
そんな都合のいい話がある訳ない。
火曜日の方から来てくれるなんて。

そんなことを考えていると、一瞬火曜日が見えた気がした。
気のせいだろう。

ところで私はなんの罪を犯したのだったか。
犯した罪を忘れることが一番罪深いだろう。
私は犯した罪を忘れる罪を犯し続けているんだ。

すると、また一瞬火曜日が見えた気がした。
気のせいではない。
火曜日の匂いが仄かにする。
待ってくれ。来てくれ。行かないでくれ。

火曜日は私を迎えに来たわけではなかった。
燃えないゴミがちゃんと分別されているか見に来ただけだった。
火曜日は私を一瞥した。

せめて、資源ゴミになりたかった。

私は、火曜日を知ることはなかった。

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