鶏口となるも牛後となるなかれ
中国の戦国時代の言葉で「鶏口牛後」という言葉があります。
”牛の様な大きなものの後についていくのではなく、たとえ鶏の様な小さなところでもリーダーとして引っ張っていく存在になれ”という意味らしいです。
自分が約15年間企業という組織の中で働きながらも、ずっともやもやしていた気持ち。
長いものに巻かれよといった風土に辟易としながらも、割り切って過ごしていた日々。そこから抜け出すことを決断するには、色々と自問する日々がありました。
多分、同じような思いを抱きながら会社で働いている人も意外に結構いるのかなと思います。そういう人たちが多数派であれば、今の世の中や経済情勢も少し変わっていたのかもしれません。
本田宗一郎の人材育成のように、「チャレンジ」からの失敗を評価する風潮が多くの日本企業に根付いていれば、この国のどこかに”シリコンバレー”が誕生していた可能性もあると思います。
今、大学院でアントレプレナーシップ(起業家精神)の観点を持ちながら経営や情報システムについてインプットを増やしながら、新規事業の立ち上げに向けた実践に取り組んでいます。
アメリカでは様々なベンチャー企業が成長し、経済発展の原動力となっています。その根源にあるのが、アントレプレナーシップ。
開拓者精神があふれる社会で、たとえ「個人」であろうとも自分の意志で夢を貫こうとする姿勢が称賛される、まさにそれが「鶏口牛後」です。
かのスティーブジョブズも、相棒のウォズニアックとアップルを立ち上げるときに、「失敗したとしても、チャレンジしないよりましだ」と言っています。
そしてシリコンバレーでは今でも「失敗は傷ではなく学習である」という考え方があり、「挑戦しないものに未来はない」という風土が根付いていると言います。
今はどこにいてもインターネットで世界中とリアルタイムに繋がれる時代、日本にいるからと言って、日本の価値観や風土に合わせたビジネスやライフスタイルが全てではありません。
自分の考え方が周りの空気と違うなと感じたら、世界の動きや価値観をチェックしてみるといいかもしれません。
そこから得られる気づきは沢山あると思います。
その気づきと、多少のまとまった資金。プラス、家族や仲間の理解が得られたら、チャレンジに挑む準備は十分じゃないでしょうか。
独立にあたっては、そこに行き着くことがまずはスタートなのかもしれませんし、物事を自分に都合よく考えないと、一歩踏み出せません。
鶏口となるも牛後となるなかれ、この思いが独立を決意する原点になり得るかもしれません。
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