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勘違いさせよう


とてつもない本を読んでしまった。この本は錯覚資産について語られている。錯覚資産というのは人々がバイアスのかかった状態で実績を思い浮かべてしまうこと。こうして言葉にしてみると意味が分からないが本を読んだ人なら分かると思う。

この本に魅了されてしまった時点で著者の錯覚資産の一部になってしまった感があるが、この多幸感は何だろう。まさしく今生きる世界がひっくり返る感覚に近い。世界は通常運転で廻り続けるが僕はそれに抗うわけでもなく俯瞰で見ている感覚がする。神になった気分というよりはFPSからTPSになった気分。ゲームのソフトは変わっていないがシステムが一新されたといっていい。

錯覚資産というものは料理と一緒で直感で作ってはいけないし運で決まるわけでもない。与えられた食材、調味料を使って作るのに実力は要らない。包丁の扱い方、火加減の調整など多少の知識つまり実力は必要だが料理の手順さえ覚えれば何度でも美味しい料理を作ることができる。それを人に提供することで料理上手の烙印を簡単に手に入れることができる。しかも提供する人を変えるだけでその効果は何倍にも膨れ上がる。好きな人や上司に提供するだけで料理というスキルを認知してもらえるということだ。

もちろん料理というスキルを上司に認知してもらえるだけでは給料や役職は上がらない。だが料理というスキルをビジネスのスキルに置き換えるだけであとは簡単だ。ただこのスキルを提供できる環境が整っていない限りは難しい。自分のスキルを適切な人に提供できる環境が整ってこそ錯覚資産がチャリンッと音を立て蓄えることができる。

この知識を得たことで思考を重ねることの大事さに気づけた。ありがとう著者。

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