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SA

SAとは、サービスエリアのことである。この夏休み、ちょっとだけ、近場に小旅行をしたのだ。そのときの話である。

小旅行をして、いつも思い出すのが、小学校のときの、自由研究である。友人に、SAスタンプを集めている友人がいた。彼は、小学校の低学年からずっと、夏休みの帰省や旅行のたびにスタンプを集め続け、とうとう6年生の夏休みには、6冊全部を展示し、校内で表彰されるまでになった。

SAスタンプと写真。そして、ちょっとした文章。自由研究の構成やインパクトとしては、それほど強いわけでなはい。


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

まるで、コジの記事のようだな。


だが、彼のその自由研究には、家族との思い出や彼の成長と家族みんなの6年間の物語が、ずっしりと詰まっていた。

6年生の秋の参観日に、教室の後ろの台の上に、飾ってあった。毎年そんなことをしていて、よく飽きないなと思ったりしたこともあったが、それを見ると、彼の実直な人柄や、家族との仲の良さ、そして彼の粘り強さなどが、よくわかった。

継続は力なりと言うが、まさに、このことだと思い、また、淡々とものごとを続けることの大変さ、そして、積み重ねでしか伝わらない重みを、小学生ながらに感じ、深く感心した。

この夏、群馬への小旅行を一泊でしたのだが、そのときに、ふと、そのことを思い出した。

そして、この年になり、やれるときに、やることにした。SAスタンプ集めを。

安積
太田強戸
上河内


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

あれ?これだけ?もっと、あったよね。

それに、スタンプの押し方が、甘い。


うむ。やっぱり、忘れちゃうのよね。押すのを。いい歳しているんだけれど。

彼は、きちんとした性格だった。あの、SAスタンプ旅行記は、そんな彼にしかできないものだったのだと、改めて彼の偉大さに気付かされた。

彼は今頃、どこで、どうしているのだろうか。


SAスタンプの話を、夜、しようとして、ふと、思い出した。

家内は、今、また、新たなプロジェクトで、家にはいない。今回は、遠方に出張している。

マッサージがなければ、手持ち無沙汰だ。ほんの、ちょっとだけだが。

LINEのコメントによると、家内は、現地で、元気にやっているらしい。


だから。


これで、いいのだ。


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