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回文数

回文という言葉を、ご存知だろうか。

例えば、しんぶんし、なんかは、そうだ。つまり、逆から読んでも、同じになる言葉のことだ。そして、それの、数字版が、回文数というらしい。

実は、私も、最近になって、知ったのだ。

この方も、回文数を、とりあげていらっしゃる。

というのも、我が家の小志朗(注1)の、ゾロ目祭りをやっていたが、4桁が終わってしまい、今後は、10,000㎞ごとでないと祝えなくなった。ちょっとこれでは、つまらないと思っていた。

そしてそこへ、何となくではあるが、代案を、思いついた。

例えば、11111。これも、回文数。もちろん、11011も、11211も、回文数。

11,111㎞を、ゾロ目祭りで祝い、12,345の順列を祝えなかったので、その後の回文数を考えた。

すると、気が付いたら、こんなに、走っていたのだ。

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だから、一番近い、14041から、0を、中心とする回文数を祭りを、ゾロ目に、加えようと思う。

家内にそのことを伝えたら、スマホをバチバチいじりながら、こう、返答があった。

お、コジくん、ナイス。

心の中の、リトルkojuroは、見逃さず、呟いた。

全くこっちを見ていなかったな。


家内は、さほど、興味が無いようである。

ならば、ということで、一緒にゾロ目祭りに、時々参戦する、長女に、回文数とは何かの解説から丁寧に話し、伝えてみた。すると、こんな言葉が返ってきた。

それ、ゾロ目じゃないじゃん。

しょーもな。

心の中の、リトルkojuroも、一瞬、言葉を失った。

バッサリだな.......。


確かな賛同者もなく、我が家のゾロ目祭りの狭間の、回文数祭りは、静かに幕を開けた。

そしてほどなく、祭りがやってきた。

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家内は、やはり、その瞬間を逃し、忘れていたが、辛うじて、私は、その瞬間を捉えることに成功したのだ。

だが、家族LINEには、送らなかった。

長男や、次女に、回文数の説明をするのは、面倒くさいように思えた。何より、一番共感して欲しかった長女が、乗ってこなかったことに、トラウマすら抱えている。

それを見透かしたように、家内が、言った。

なに。LINEには、入れないの?

怖いの?入れて、無視されるのが。


心の中の、リトルkojuroが、頷きながら呟いた。

図星だと、言葉を返せなくなるね。


家内が、徐に、しゃべり出した。

贈り物に、上から読んでも、山本山。

下から読んでも、山本山。

懐かすぃ〜!

この瞬間、私は、回文数祭りを、家内と密かに継続することを、心に決めた……のだが、また、回文数逃しを、家内は、やってのけた。

本来ならば、1,5051kmを祝うはずだった。

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心の中の、リトルkojuroが、あきれて呟いた。

おいおいおい。

祭りは、どうしたんだ?


方や、長女は、とうとう、ゾロ目祭りの、終盤にさしかかってきた。

確実に、ゲットしている。

そして、最近も。

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着実だ。


心の中の、リトルkojuroが、斜に構えながら呟いた。

まったく、どうなんだかねえ。本気度は。


家内は、忘れっぽい。

でも、底抜けに明るい人だ。

逃した獲物のことなど、微塵も悔いていない。

だから、我が家は、いつも、平和なのである。

これで、いいのだ。



(注1)我が家の車には、小志朗=こじろう、という名前がついている。家内は私が運転すると酔うらしく、99%、家内がハンドルを握っている。

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