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量子力学とは

量子力学とは非常に小さい物(素粒子など)を考える時に必要な学問です。

古典力学と量子力学
 これまで人類は身の回りの目に見えるサイズのもの(ボールなど)の物理現象を中心に力学という学問を発展させてきました。このような学問は量子力学よりも以前に存在し、ニュートンを中心にまとめられたことから古典力学(ニュートン力学)といいます。
 例えば、ボールを落下させると何秒後にどれだけの距離を落下するか、速度はどれだけ増加するかなど、高校物理でお馴染みの内容は全て古典力学の領域です。
 量子力学が登場するまでは、古典力学で世の中の全ての物理現象を説明できると考えられていたため、力学は完成された学問だと言われていました。

 しかし、近年になって原子(電子、陽子、中性子)などの非常に小さい素粒子の存在が明らかになり、その物理現象を実験・観察できるようになると、古典力学では説明できない現象が明らかになったのです。その古典力学では説明できない、非常に小さい素粒子の物理現象を説明した学問が量子力学なのです。

量子力学の利用
 量子力学の発展により、原子サイズの物理現象を説明できるようになると様々な技術が発展しました。例えば、コンピューター、スマートフォンなどの電子機器に必ず利用されている半導体は量子力学の理論に基づいてつくられています。すなわち量子力学の発展がなければ現代のIT社会は存在し得ないのです。

量子力学への誘い
 とはいっても量子力学と聞いて難解なイメージを持っている人が多いと思います。確かに量子力学をきっちりと理解しようとすれば、難しい数式が必要でかつ、これまでの古典力学的な常識が通用しないこともあり理解に苦しむことも事実です。
 しかし、非常に身近で重要な学問である量子力学について全く知らずに、私達が普段利用している電子機器などの原理をブラックボックス状態で利用するのは残念です。

 私はその片鱗だけでも理解したいという思いから量子力学の勉強を始めました。勉強をしていく中で、これまでの古典力学的な常識が覆され、絶対的だと思っていたことが見事にひっくり返っていきました。常識とは何かということを考えさせられました。量子力学を学ぶことによってコペルニクス的転回をこの現代においても味わうことができるのです。そして、自分の直感というものを疑う必要性を痛感するのです。
 また、量子力学は物質の根源とは何かを追求する素粒子学や宇宙の始まりやブラックホールなどを考える天文学とも深く結びついており、非常に面白い学問です。

 少しでも多くの人にこれらの量子力学の楽しさを味わってほしいと思い、私自身の勉強もこめて、これから量子力学の世界を楽しく紹介していこうと思っています。

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