カール・シュバルツシルトについて
ブラックホールのシュバルツシルト半径で有名な、カール・シュバルツシルトは第一次世界大戦時のドイツ軍砲兵技術将校でした。ロシア軍と交戦中に塹壕の中で弾道計算以外は特にすることがなくて暇で、宇宙のことを考える時間がタップリとあったそうです😅
1915年、ドイツ軍の砲兵技術将校としてロシアで従軍中、アインシュタインの一般相対性理論から重力場を記述する重力方程式から導き出された最初の特殊解 (シュヴァルツシルトの解) を発見し、直後にアインシュタインに手紙を送っています。論文は、アインシュタインが従軍中のシュヴァルツシルトに代わってドイツアカデミーに提出しました。
この論文では、ある空間に極めて高い質量が存在する場合、空間自体が重力で歪み「シュヴァルツシルト半径」と呼ばれる特殊な球形の領域が発生、近い場所ではその重力で光が吸い寄せられ、領域の内側では光の速度でも抜け出せないことを表しており、ブラックホールの存在を示していました。カール・シュバルツシルトは論文発表から4ヶ月後、従軍中の病気が元で残念ながら亡くなられています。