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アイアコッカ わが闘魂の経営4

暗転                                関係良好かと思いきや、次のページからは社主についてネガティブ一辺倒になります。曲折は重なり、1975年に社主は「明らかに計画的に、私を潰しにかかった」 なぜ、これほどの経営手腕を発揮した彼を、一転して社主が嫌い始めたか?                               両成敗?                              この本は彼から見た社主の姿。一方、ウィキペディアによれば、アイアコッカの強い自己顕示欲、ワンマンなイタリー企業への傾倒などがかなり問題視されていたとあります。さらに、後にクライスラーでも、似たような批判を受けていたそうです、、、

対決、いじめの日々                            ”計画的に”という言葉通り、社主によるスパイじみた探りや、アイアコッカと繋がりが深い周辺の人物への措置など、まさに搦手からの攻めが続きます。「私はなぜ自分が1975年の暮にフォード社を辞めなかったのか、不思議に思う」「フォード2世にいじめられながらも社長の座にすがりつき、あんな男に自分の運命を思いのままにさせたのか?」 巨大企業社主と社長ながら、ごたごたぶりは人間の底辺レベルに近い。上にあげた自身の問題もあったにせよ、もう少し大人として話し合えなかったものでしょうか。    解雇                                そんな日々に粘り強く辛抱しますが、遂に断の日が! かつて社長就任の内示を渡した社主が、今度は「きみには去ってもらうのがいいと思うんだ。会社のためだし・・」

そういう社主に功績を列挙し、社主が失うものをはっきり言い切ったうえ、彼を直視しようとしない社主に向かって「ちゃんとこっちを見ろ!」と怒鳴る。稼ぐことを知らない君は、この儲けを二度と手にできない、と啖呵を切ったのです(本によれば)。

惨劇は                                  この解雇劇は、アメリカは勿論、世界を驚ろかせるビッグニュースでした。家族に打ち明ける間もなく、いきなりの解雇劇は家族を不意打ちし、苦しめたため、恨みも深くなったようです。「私はこのことでは、絶対にあの男を許さない」                             離れる友人                             搦手の攻めは、解雇の後まで続きました。繋がりが深かった人物が排除されたため、誰も彼と連絡を取らなくなります。家族ぐるみの友人一家も電話一本来なくなり、後に妻が亡くなった時に葬儀にさえ来なかったとのこと。「何十年来の友で、喜びも悲しみも共にし、つらいときは助けてやった仲なのに、は、こっちが転んだら救いの手ひとつ差し出さないのである」「誰かが、「気の毒だった。お茶でもどう?」と電話一本かけてくれたら、どんなにうれしかったことだろう」この慟哭の思い。まさに深い海溝の底に沈むような日々と思いを、赤裸々に綴っています。      =続きます=

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